【日本メーカー勝負にならず、、】2022年最も危険な中華EV「Yuan Plus」のコスパが高すぎる件

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中国で最も電気自動車を売り上げているメーカーであるBYDが、

グローバルに向けてデザインされた初めての車種となる「Yuan Plus」を、オーストラリア市場において発売スタートしました。

テスラをも凌ぐ中国最大のEVメーカー

まず、今回のBYDに関してですが、

すでに本メディアにおいては幾度となく取り上げている中国の自動車メーカーであり、

こちらは電気自動車だけでなく、既存の内燃機関車の販売も続けている、いわゆるレガシーオートメーカーなわけですが、

その中でも、おそらく世界で最も電気自動車にシフトしている自動車メーカーでもあり、

その電気自動車の販売台数の変遷を見てみると、

水色で示された、2021年度の販売台数が、一貫して爆速の成長を遂げているということがお分かりいただけると思いますし、

紫色で示された、2022年1月度の販売台数については、

前年度と比較しても、5倍近い圧倒的な成長を達成している、

つまり、昨年1年間の圧倒的な成長度合いが、

2022年に突入してからも持続していく可能性が高い、ということなのです。

実際問題として、現在中国市場において電気自動車の販売でリードしているテスラと、

その中国国内の販売台数を比較してみても、

確かにテスラに関しては、中国国内で生産された車両を、ヨーロッパや日本などといった海外市場にも出荷している分、

その国内への割り当て台数に、大きな振れ幅があるということ、

さらにBYDは完全な電気自動車だけではなく、

電気とガソリンの両方を併用して走行することが可能なプラグインハイブリッド車も、この電気自動車のカテゴリーに含めて計算しているため、

これらの点は考慮に入れなければならないものの、

それでも、そのテスラの販売台数を大きく超えることができているのは、現状BYDしか存在しない

この点は、中国の電動化の流れを理解する上で非常に重要なファクターである、ということなのです。

ちなみにですが、本メディアにおいてはこれまた幾度となく取り上げている観点である、

質の高い電気自動車を開発する以上にハードルが高いポイントが、その電気自動車の安定的な量産という観点であり、

実際に、トヨタが2022年中旬にも発売をスタートさせるbZ4Xについては、

一部報道によれば、中国市場に割り当てることのできる車両台数は月間で2000台弱程度であり、

こちらは中国のバッテリーサプライヤーであるCATLから、全て購入するという方針をとっているわけで、

したがって、そのCATLのバッテリーの生産量の制限を受けて、bZ4Xという車両側の生産も制限されてしまっているのではないかと推測することが可能ですし、

いよいよ今月中である2月中に納車がスタートする予定である、日産のフラグシップクロスオーバーEVのアリアに関しても、

全く同様に、中国のCATL製のバッテリーを購入していることで、そのバッテリーの調達量の限界によって、

アリアのグローバル販売台数が、年間で数万台程度に制限されてしまっている、

という複数報道があったりもするわけです。

その一方で、今回のBYDというのは自動車メーカーでありながら、

電気自動車におけるコアテクであるバッテリーを生産するバッテリーサプライヤーでもあり、

流石に競合メーカーへの販売については、マイノリティでありながら、

現在BYDが発売している電気自動車には、もちろん自分たちで生産したバッテリーを搭載することができている、

したがって、自分たちの作りたい電気自動車に最適化されたバッテリを生産することができるという意味において、

ただ電気自動車を安定的に生産することができるだけではなく、

その電気自動車自体の質についても、より深くコミットすることができるのです。

BYD製EVはすでに中国では大ヒット中

そして、そのBYDに関しては、中国トップクラスのEV販売台数を達成するために、

すでに極めて質の高い電気自動車を数多くラインナップしているわけであり、

例えば、2020年中旬にも納車がスタートしている、フラグシップセダンのHanに関しては、

BYDが独自内製した新型バッテリーであるBlade Batteryという種類のバッテリーを初採用することによって、

なんとテスラモデル3よりも安価な値段設定を実現することができているなど、

その内製によるコストアドバンテージを有し、

実際に、現在月間で1万台程度という販売台数を達成することができていたりします。

また、昨年である2021年の8月ごろから納車をスタートし始めた、Dolphinというコンパクトハッチバックに関しては、

独自内製のBlade Batteryを採用しながら、

さらに、これまたBYDが独自開発した電気自動車専用プラットフォームである、e-platform3.0を初採用し、

特にBlade Batteryと一体化することによる、さらなる車両性能の最適化、

およびスケールメリットの最大化を見込むことができるわけで、

実際に、そのDolphinに関しては、中国市場の値段設定で9万3800元、

つまり日本円に換算して、およそ169万円からという、

圧倒的なコストパフォーマンスを実現することができていたわけで、

したがって当然のように、発売をスタートしてから数ヶ月後には、月間1万台という販売台数を超えてきてしまっている、

本メディアにおいても、2022年ベストセラーEVの1車種に食い込んでくるのではないか、と結論づけていたわけです。

BYDが満を持して海外に進出スタート

そして、そのBlade Battery、e-platform3.0という、

BYDの独自テクノロジーを採用した新型EVに俄然注目が集まっていたわけですが、

ついにBYDが、そのDolphinに続く第二の本気の電気自動車として、

Yuan Plusという電気自動車を発売してきたということで、

すでに中国国内においては、2022年の一月一日から受注を受け付けている状況ながら、

なぜ本メディアがこのタイミングでYuan PlusというEVを取り上げているのかといえば、

なんと、そのYuan Plusを、海外マーケットにおいても正式に発売をスタートしてきたということであり、

つまり、中国製の電気自動車が、いよいよ満を持して中国国外に飛び出してきた、ということなのです。

そして、その海外マーケットというのが、オーストラリア市場であるということで、

実は、BYDがオーストラリアやニュージーランド市場に、2022年中にも正式参入するのではないかという話題は、

すでに本メディアでは複数回にわたって取り上げていた内容であり、

したがって、まずはこのオセアニア地域への参入という話が正しかったということが証明されたわけでもありますし、

さらにそれ以外にも、ほぼ同時にシンガポール市場についても、

今回のYuan Plusを正式に発売をスタートしたりしているわけですから、

やはりBYDにとって、この2022年という年というのは、

海外市場に本格参入する年であった

ということも、お分かりいただけたと思います。

それでは、今回海外市場において発売がスタートしたYuan Plusという車種がどのような電気自動車であるのか、

特に電気自動車としての質、コストパフォーマンスがどれほどであるのかを正確に把握するために、

そのオーストラリア市場で発売されている、それ以外の電気自動車とも比較しながら、徹底的に解説していきたいと思います。

BYD製最新電動SUVのスペックは驚きの連続!

まずはじめに、このYuan Plusに関しては、見てお分かりの通り、ミッドサイズ級のクロスオーバーセグメントに該当するということであり、

やはり世界的に人気のセグメントであるクロスオーバー、

しかも、そこまで大きくないサイズ感にまとめることで、

すでにBYDがラインナップしている、より高級車価格帯の大型SUVとの差別化も測ることができていると思います。

したがって、今回比較対象として併記している、オーストラリアで最も売れている電気自動車である、セダンタイプのテスラモデル3、

および、ハッチバックタイプの日産リーフとは、それぞれセグメントが異なりますので、

電気自動車としての質という観点で、一概に比較することはできないながら、

このオーストラリアという国は、自国に車両生産工場が存在していないために、

車を買う、イコール輸入車を購入するということになり、

コストパフォーマンスがイメージしずらかったりもしますので、

後ほど紹介する値段設定も含めたコストパフォーマンスという観点で、

中国製EVがどれほどを達成しているのかを、是非とも比較してみるのがいいと思います。

そして、このYuan Plusについては、中国国内ではオプション設定の違いなどによって、全部で5種類のグレード設定があるものの、

今回のオーストラリア市場については、

オプション設定はほぼフル装備した上級グレードのみをラインナップして、

そのバッテリー容量を変えた、全部で2種類のグレードのみに厳選しています。

中国国内では5種類をラインナップ

そして、その搭載バッテリー容量に関してですが、

スタンダードレンジというグレードにおいても50.12kWh

よりバッテリー容量を増やしたロングレンジについては60.48kWhと、

Dolphinの40kWh程度というバッテリー容量よりも、背が高い分、航続距離を稼ぐために、

やや増量していることが見て取れますが、

それでは、その搭載バッテリーに依存する満充電あたりの航続距離に関してですが、

欧州や今回のオーストラリアで一般的に採用されている欧州WLTCモードにおいて、

最低でも320km、ロングレンジであれば420kmという航続距離を確保することができているわけで、

こちらを高速道路を時速100kmでクーラーをつけても達成可能であるというような、実用使いにおいて最も信用に値するEPAサイクルに変換してみると、

概算値とはなりますが、最大でも375km程度となりますので、

例えば比較対象であるモデル3よりかは、50-60km走行することはできないが、

日産リーフよりも長い走行距離を達成しているようなイメージとなります。

次に充電性能に関してですが、

まず今回のオーストラリア市場向けの車両については、

そのオーストラリアで一般的に普及しているCCSタイプ2という種類の充電規格を採用してきていますので、

中国市場独自の規格を変更することによって、

オーストラリア国内の公共の急速充電器を、全く問題なく利用することができる安心感につながるローカライズとなりますし、

その充電性能については、最大80kWという充電出力を許容することが可能であり、

充電を完了させるまでに45分程度と記載されているものの、

おそらくですが、こちらは充電残量80%程度を充電するまでに必要な時間となりそうですので、

日産リーフと同程度の充電時間が必要ということになりそうです。

ただし、この充電性能については、別の視点でやや残念な部分であり、

というのも、今回のBYDのe-platform3.0というのは、800Vシステムであるために、

より高出力な充電性能を許容することが可能であるとアナウンスされてるわけですが、

残念ながらBYDについては、これまでの電気自動車とさほど変化がない、最大80kWという充電出力に制限しているわけですから、

この点は、BYDがまだ充電性能で保守的になっているというように捉えられると思う一方で、

e-platform3.0を採用した車両は、車両性能に関わる無線アップデートにも対応しているわけですので、

データが蓄積された段階で、より高出力な充電出力を許容できるようなアップデートが施されることにも、

期待していきたいとは思います。

ちなみにですが、その電気自動車以外の質に関して補足すると、

最高出力が150kW、最大トルクも310ニュートン

ゼロヒャク加速も7.3秒と、リーフと同等クラスの加速性能を有しているため、

日常使いにおいては、非常に快適にドライブを楽しむことができると思いますし、

また、車両サイズについても、全長が4455ミリと、リーフよりもコンパクトなサイズ感であり、

確かに全幅は海外サイズの1875ミリですので、やや大きいと感じるものの、

それでは、車両重量という観点を見てみると、

モデル3とほぼ同じバッテリー容量を搭載しながら、さらなる軽量化を実現、

そして何と言っても、このYuan Plusはモデル3と同様に、

エネルギー密度の低いLFPというバッテリーセルの種類を採用、

つまり、その分だけ車両重量という観点でモデル3とは条件は一緒ですから、

やはりこの点を見ても、電気自動車として最適化を進めてきている、

BYDのe-platform3.0の片鱗を、感じることができるのではないでしょうか?

日産リーフではコスパ競争で勝負にならず、、

そして、今回最も驚くべきは、その値段設定であり、

まず中国市場における値段設定については、238万円からという、まさに破格の値段設定な訳ですが、

こちらは中国市場だからこそ達成することができるのであって、

海外では、関税や輸送費などで、大したコスパにはならないのだー、という意見が散見されるわけですので、

それではオーストラリア現地の値段設定を比較してみると、44381オーストラリアドル

つまり日本円に換算して、366万円程度からのスタートと、

もちろん中国国内の値段設定よりかは高額となってしまうものの、

例えば比較対象としているモデル3については、エントリーグレードでも494万円程度から

つまり、バッテリー容量がほぼ同じであるロングレンジグレードと比較しても、

100万円以上も安価に発売することができているのです。

また、日産リーフと比較してみると一目瞭然で、リーフは412万円からのスタートでありながら、

それよりも50万円ほど安いスタンダードレンジと比較してみても、

満充電あたりの航続距離、充電時間あたりの航続距離回復量という充電性能、

および、リーフで採用されているチャデモ規格とは異なり、

CCSタイプ2という、ローカライズされた規格をしっかりと採用することによる、さらなる充電体験の向上、

もちろんクロスオーバータイプとして、さらに人気が高いセグメントである、

これらの点を総合的に考慮してみると、

輸入電気自動車として、

やはり今回のYuan Plusが、少なくとも日本の日産リーフを圧倒してしまっている

そして、電気自動車を購入したいが、モデル3までは手が届かなかった層に対して、

ようやく訴求することが可能な電気自動車が誕生した、

まさにBYDという社名にもある、Build Your Dreams

電気自動車を所有したいという、全ての人々の夢を叶えることができるEVが爆誕した、

ということですね。

近づくEV黒船の足音、、

このように、本メディアが複数回にわたって警告していた通り、

中国最強のEVメーカーであるBYDが、今回満を持して海外マーケットに参入してきた格好となり、

しかも、その新型電気自動車であるYuan Plusというのは、電気自動車としての完成度の高さ、

そして何と言っても、そのコストパフォーマンスの高さという観点で、

大衆車価格帯のセグメントに殴り込みをかけてきているわけでもありますので、

果たして、このYuan Plusを皮切りとする、中国製の電気自動車がオーストラリアでどこまで受け入れられるのかに、

販売台数の動向とともに注目していきたいと思います。

そして、以前からの推測通り、

この右ハンドル市場でもあるオーストラリア市場、およびヨーロッパ市場などで成功を収めた後に、

果たしてBYDがどの市場に切り込んでくるのか、

自動車大国である我々日本市場にも参入してくることはあるのか、

真の黒船の足音が、また一歩近づいてきてしまった、

ということですね。

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Author: EVネイティブ