中国市場の2021年通しでの電気自動車の販売台数が確定し、
前年比2倍以上という、史上類を見ない、目覚ましい成長を達成していることが判明しました。
歴史上最高「5台に1台以上」が電気自動車へ
まず、現在中国市場というのは、世界の中でもぶっちぎりで電気自動車の販売台数が増加している電気自動車先進国家であり、
それゆえに、充電インフラ側の整備が追いついていないという問題も顕在化してしまっているわけですが、
特に直近で公開された、2021年12月度の電気自動車の販売台数が、歴史上最高を達成し、
その販売台数が、ひと月で50万台オーバーという、
日本市場で一ヶ月に売れる全ての車の数に匹敵するような電気自動車が売れてしまっていることを意味しているのです。
そして、その中国国内で売れた全ての車の内、電気自動車が占める割合を示す電動化率というのが、
ついに中国の歴史上最高の、21%という、2割の大台を突破してきたということであり、
こちらのグラフを見てもお分かりの通り、
その圧倒的な成長具合を感じることができると思いますし、
ちなみに、その電気自動車の中でも、日産リーフやテスラ車のような、
完全な電気自動車のみの割合についても、なんと17%という、
中国の新車販売全体のうち、なんと6台に1台以上が、完全な電気自動車のリプレイスされてしまっているとイメージしていただければ、
この電気自動車の販売台数の多さというのは、もはや一過性のブームなどではないということも容易にイメージすることができると思います。
そして、2021年通しでの電気自動車の販売台数の合計を見ていきたいわけですが、
なんと320万台弱という販売台数の合計を叩き出し、
このグラフを見てもお分かりの通りですが、
これまでの販売台数とは、間違いなく別の次元に突入しているということがお分かりいただけますし、
さらに、中国の自動車協会のトップに対するインタビューによれば、
2022年度の電気自動車の販売台数については、
600万台に達するのではないかという見通しを立てている、
つまり、圧倒的な成長を遂げた2021年度の、さらに倍近い成長を達成することになるということですから、
この中国市場の電気自動車マーケットの成長は、もう誰にも止めることはできない、ということですね。
中国製EVが海外製EVを圧倒中
それでは、その電気自動車先進国である中国市場において、
いったいどのような電気自動車が売れているのかを見ていきたいわけですが、
特にこちらのランキングトップ20のうち、17車種が中国現地の自動車メーカーが発売している電気自動車となってしまっている、
逆に、その中でも海外メーカー勢の電気自動車として食い込んでいるのが、
8位にランクインしたフォルクスワーゲンのID.4、
そして、3位と2位にそれぞれランクインしている、テスラのモデル3とモデルYとなっているわけですので、
すでに中国市場というのは、自国の自動車メーカー勢が圧倒的な支配力をつけているわけで、
逆に海外勢の発売している電気自動車は、中国製の電気自動車に全く歯が立っていない状況である、
ということなのです。
また、本メディアが独自にピックアップしている、2022年において最も注目するべき電気自動車たちの販売台数についてのグラフですが、
やはり目を引くのが、トップを独走している、
50万円で購入することのできる、超格安小型電気自動車のHong Guang Mini EVが、今だに50000台を大きく超えて首位を独走しているという点であり、
果たして2022年に突入して、競合メーカーが次々とHong Guang Mini EVに対抗する超格安EVを投入する中で、
どれほど販売台数を堅持することができるのかには、注目する価値がありそうです。
また、市場に投入されてから販売台数を一貫して伸ばしている、
フォルクスワーゲンのID.4についても、現状月間1万台程度という販売台数をどれだけ維持することができるのかに、
海外製EVの需要が見えてくると思いますし、
さらに、中国BYDが発売し始めたコンパクトハッチバックのDolphinが、
一体現状の月間1万台という販売ペースを、どこまで伸ばすことができるのか、
BYDによれば、月間2-3万台にまで大幅に引き上げる方針を示してはいますが、
そのような、極めて高い目標をどこまで達成できるのかにも注目していく必要がありそうです。
そして、中国ジーリーグループのプレミアムEV専門ブランドであるZeekrが発売をスタートし始めた、
Zeekr 001が、現状月間数千台という販売台数を達成しながら、その販売台数をどこまで伸ばすことができるのか、
特に競合車種となっている、テスラモデルYよりも長い、最長712kmという圧倒的な航続距離を筆頭に、
最大360kWという世界最速クラスの充電性能、そしてゼロヒャク加速も3.8秒という、
プレミアムパフォーマンスEVとして、どこまで競合の牙城を崩すことができるのかなどにも、注目していく必要がありそうです。
何れにしても、すでに中国市場に関しては、電気自動車が普及するのかどうかというフェーズは終了し、
いつ電気自動車がマジョリティとなっていくのか、
そして、いつ内燃機関車が急速に売れなくなっていってしまうのかという、
新たなフェーズに突入しつつあることが、この2021年を通した販売台数からも明らかになってきていますので、
特に直近では、2022年の12月度の電動化率で、
21年度に記録した21%という電動化率がどの程度上昇するのか、
個人的には、歴史上最高の40%越え、
つまり、中国の新車の5台に2台が電気自動車となってしまっているという、世にも恐ろしい未来に期待していますが、
このような点にも注目しながら、中国の爆速の成長に期待していきたいと思いますし、
同時に、我々電気自動車発展途上国家である日本とは、さらに加速度をつけて離されていってしまう、
しかもこの世界で起こっている電気自動車戦争について、自分たちはガラパゴスでいいんだー、と主張する日本国民が、
さらに加速度をつけて茹でガエルとなっていくことを、残念に思うことしかできない、
ということですね。
From: Clean Technica
Author: EVネイティブ
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