レクサスがヨーロッパ市場において、トヨタbZ4Xの兄弟車と目されている、
完全電気自動車第二弾となるRZシリーズを新たに発表しました。
レクサスがEV専用モデル「RZ」を立ち上げた!
まず、今回のレクサスに関してですが、
すでに完全電気自動車として、UX300eというコンパクトSUVセグメントの電気自動車を、
現在電気自動車の販売台数が急増している中国市場、ヨーロッパ市場、
そしてその生産工場がある我々日本市場においても、一部が供給されている状況でありますので、
この点だけを取り上げると、レクサスについては電気自動車、
特に完全な電気自動車に対して、積極的な姿勢なのではないかと思われると思いますが、
そのUX300eについては、内燃機関車のUXをベースに開発されたコンバージョンタイプであるということで、
したがって、電気自動車専用プラットフォームを採用していないことによって、
特にその充電性能が最大50kW、
充電残量80%まで充電するのにかかる時間が概ね52分程度という、
こちらは2021年現在で発売されている電気自動車の中、
特に、レクサスのようなプレミアムセグメントの車種を発売している高級ブランドの電気自動車としては、
実用的なスペックを全く達成することができていないわけですので、
実際に、その販売台数という観点についても、
最も販売台数が多いヨーロッパ市場においても、トップとは圧倒的な差をつけられてしまっているという、
つまり、電気自動車専用に設計されていない、いわばコンプライアンスカーであることを、
電気自動車に対する目の肥えているヨーロッパ市場においては、すでに見破られてしまっている、ということなのです。
そして、そのような背景を抱えたレクサスについて、
今回新たに明らかになってきていることというのが、
そのレクサスが、UX300eに引き続く電気自動車第二弾として、
新型電気自動車を、ヨーロッパ市場において発表してきたということで、
それが、RZシリーズという、レクサスの新たなブランドも立ち上げて、
そのRZシリーズの車種として、クロスオーバーセグメントの完全な電気自動車を発表してきた、ということなのです。
LF-Z Electrifiedの生産バージョン?
実は、レクサスブランドから発売される電気自動車というのは、
すでに幾度となく、様々な情報が飛び交っていたわけで、
特にレクサス側が公式にアナウンスしていたのが、
今後の2025年ごろまでの、電気自動車時代におけるレクサスのコンセプトを示した、
LF-Z Electrifiedという、SUVタイプのコンセプトモデルを示していたということで、
こちらは説明した通り、当初は2025年ごろの実用化を目指したコンセプトモデルとして発表されていたわけですが、
その後北米レクサス側が、今年である2021年の6月の段階において、
今後14ヶ月以内に、今回のLF-Zをベースにしたプロダクションバージョンの電気自動車を発表すると公言してきた、
つまり、概ね来年である2022年の8月中ごろには、LF-Zが公式に発表されることになりましたので、
レクサスファンとしては、極めて注目に値するニュースであると思います。
また、その北米市場におけるトヨタ側についても、
今後トヨタグループとして、2021年中までに合計2社種もの完全電気自動車を発表すると、今年の初めにアナウンスしており、
すでにトヨタブランドからbZ4Xが、一足先に発表されていたものの、
それでは、もう1車種はどの電気自動車となるのか、
もしかしたら、トヨタブランドからではなく、
高級車ブランドとしてレクサスブランドからも、新型電気自動車が発表されるのではないかという推測を、
本メディアにおいても直近で解説していたことは、記憶に新しいと思います。
そして最後に、レクサスは2020年の8月中にも、
アメリカ市場とヨーロッパ市場、そしてオーストラリア市場において、新たな商標登録を行なってきていたということで、
それが、RZ450eという名称であり、
こちらはレクサスブランドではお馴染みの、先頭二文字のアルファベットにおいて、その車種を特定し、
さらに後半の数字において、その車種の排気量を示し、
最後のeというアルファベットについては、
先ほど説明した、UX300eにおいても採用されている通り、完全な電気自動車であることを示します。
したがって、これらのレクサスの電気自動車に関連する3つの動向を総合的に考えてみると、
今回ヨーロッパ市場において公開してきた、レクサスRZブランドの新型電気自動車というのは、
コンセプトモデルでもあった、LF-Zの実際のプロダクションバージョンのことであり、
さらにその名称というのは、すでに商標登録済みである、RZ450eとなるのではないか、
もし仮にそうだとすれば、
レクサス側が、極めて早いスピード感でもって、LF-Zをプロダクションバージョンにまで仕上げてきたことになるわけですので、
このタイムラインだけを見ても、レクサスの本気の一端を感じることができるのではないでしょうか?
e-TNGAプラットフォームを採用し、航続距離600kmを達成か
それでは、今回欧州市場において発表してきた、RZシリーズの新型電気自動車の詳細なスペックについてを、
そのコンセプトモデルであるとされる、LF-Z Electrifiedが提示していた、
電気自動車としてのスペックとを比較しながら推測していきたいと思いますが、
まず初めに、今回のRZシリーズの電気自動車については、電気自動車としての質は一切明かされることはなかったものの、
トヨタグループが独自に開発してきた電気自動車専用プラットフォームである、
e-TNGAプラットフォームを採用してきているということで、
したがってこの段階においても、レクサスの電気自動車第一弾であり、電気自動車専用プラットフォームを採用していなかったUX300eとは、
明らかに質が違うスペックを達成することが期待できる、ということなのです。
そして、そのコンセプトモデルであると目されているLF-Zについては、電気自動車としてのスペックが公開されており、
まず、搭載バッテリー容量が90kWhということで、
これまでレクサス、およびトヨタが発表してきている電気自動車の中では、最も搭載バッテリー容量の大きな車種となる見込みであり、
実はトヨタに関しては、
電気自動車の搭載バッテリー容量を、より増量することで、満充電あたりの航続距離を伸ばそうとするというよりかは、
むしろバッテリー容量を抑制することによって、最終的な車両コストを抑制し、
より多くのドライバーが電気自動車を購入できるようにするという電動化戦略を発表してはいました。
ただし、それと同時に、高級車ブランドであるレクサスブランドについては、
車両コストというよりも、やはり航続距離も同時に伸ばしていくという方針を採用し、
レクサスブランドの電気自動車の目標値として、
最長800km程度という航続距離を目指すともアナウンスしていたわけですから、
実際のプロダクションバージョンとなるRZシリーズについても、
今後は今回のような、90kWh、もしくは100kWhを超えるような、より大容量バッテリーを搭載して、
より長距離を走行することができるような、ハイスペックEVを発売してくることになりそうです。
そして、その大容量バッテリーによる満充電あたりの航続距離に関してですが、
欧州で一般的に採用されている欧州WLTCモードにおいて600kmを達成してくる見込みであり、
こちらを、高速道路を時速100kmでクーラーをつけても達成可能であるというような、実用使いにおいて最も信用に値するEPAサイクルに変換してみると、
おおよそ500km弱程度と、やや航続距離が悪化する見込みではありますが、
それでも例えば、トヨタが大衆車ブランドとして一足早く発表してきたbZ4Xについては
EPAサイクルにおいても、最長402kmであるということを考えると、より長い航続距離を達成してきた格好となりそう、
したがって、このEPAサイクルにおいて500km弱程度という数値が、
今回のRZシリーズの新型電気自動車の航続距離となる見込みである、ということですね。
150kWの充電出力を許容するハイパフォーマンスEVへ
次に、充電性能に関してですが、LF-Zについては150kWという最大充電出力を許容することができるとアナウンスしており、
こちらについては、すでにトヨタbZ4Xに関しても150kWを許容できるとしているくらいですから、
もしかしたらレクサスブランドであったとしても、基本的にはこの150kWというスペックが、
レクサスを含めたトヨタグループの、充電性能に対する一つの数値目標となっているのではないか、
というよりも、もしかしたら、今後採用していく電気自動車専用プラットフォームであるe-TNGAプラットフォームの、
充電性能の上限値が150kWなのではないか、とも推測することができそうです。
また、車両のパフォーマンス性能に関してですが、
LF-Zのコンセプトについては、前後それぞれに搭載された2つのモーターによって発揮される最大出力が400kW、
最大トルクが700ニュートンにも達するということで、
したがって、その圧倒的パワーによって達成することのできる、
停止状態から時速100kmまで加速するのにかかる時間が、ジャスト3秒という、
圧倒的なパフォーマンス性能を発揮するとも説明しているため、
今回のRZブランドの新型電気自動車に関しても、
流石にゼロヒャク3秒フラット、とまではいかなくとも、
おそらくパフォーマンス性能に振ってくるハイパフォーマンスEVとなるのではないかと、極めて期待することができるのです。
RXに近しい中大型車クロスオーバーか
そして、車両サイズに関してですが、LF-Zのコンセプトとはなりますが、
全長4880ミリ、全幅1960ミリ、そして全高が1600ミリと、
中大型セグメントのSUVということになるわけで、
例えば、今回公開されているRZシリーズのティザー画像を見る限り、
非常に近しいセグメントとなるであろう、RXシリーズとを比較してみると、
全長4890ミリ、全幅1895ミリ、そして全高が1710ミリと、
RXよりも、全幅がやや長くなる見込みであり、
もしかしたら、実際のRZシリーズに関しては、よりグローバルにおいて受けがいいように、
若干サイズを縮めて、1900ミリ前後としてくるのではないかと考えられそうですが、
何れにしても、内燃機関車でいうところのRXに近しいクロスオーバータイプの車種、となってくるでしょう。
したがって、今回レクサス側がその存在をアナウンスしてきた、
レクサスブランド初の本格電気自動車となる、RZシリーズ、おそらくRZ450eという名称となるでしょうが、
その予想されるスペックを改めてまとめてみると、
90kWhという大容量バッテリーを搭載しながら、
EPA航続距離においても、概ね500km弱程度、
最大充電出力も150kWを許容可能であり、
時速100kmまで加速するのにも、3秒とまではいかないまでも、かなり俊敏な加速性能を達成する、
中大型車セグメントのクロスオーバー・ハイパフォーマンスEVとなるのではないか、
このスペックをイメージするだけでも、
今回のRZシリーズに俄然注目せざるを得ない、ということなのです。
トヨタbZ4Xのハイパフォーマンス兄弟車か
ちなみにですが、こちらのRZシリーズの新型クロスオーバーEVについては、
おそらくトヨタbZ4Xの兄弟車となるのではないか、ということであり、
やはり電気自動車専用プラットフォームであるe-TNGAプラットフォームを共有しているということ、
さらに、そのbZ4Xについては本メディアも指摘していた点ではありますが、
前後に2つのモーターを搭載したAWDグレードであったとしても、
最大出力が160kW、最大トルクが336ニュートン、
そして、それによる時速100kmまで加速するのにかかる時間も7.7秒と、
AWDグレードの電気自動車としては、かなり見劣りするスペックに留まってしまっていた、という経緯があったのです。
しかしながら、今回のbZ4Xのシングルモーター前輪駆動グレードにおける最大出力は150kW、最大トルクも265ニュートンと、
もちろんモーターが単純に2つになることで、出力もトルクも倍になるわけではないものの、
おそらくトヨタに関しては、bZ4XのAWDグレードの出力を意図的に絞ってきているのではないかと推測することができ、
したがって、今後bZ4Xの兄弟車、特に上位互換として、
例えば高級車ブランドであるレクサスブランドなどから、
よりハイパフォーマンスなAWDグレード仕様の電気自動車をラインナップしてくるのではないか、と推測していたわけで、
つまり、今回のRZシリーズの新型クロスオーバーEVこそ、
本メディアが推測していた、bZ4Xの上位互換としての兄弟車という位置付けをしてくるのではないか、ということなのです。
ちなみにですが、レクサスが昨年である2020年末に公開した、電動化戦略に関する動画の中において、
新たな電動化技術である、DIRECT4という4輪電子制御技術の中身を公開し、
4輪を独立して電子制御することによって、より正確な車両操作を可能になるとしていたわけですが、
その際に示された、完全電気自動車用のDIRECT4技術の紹介の際に、
そのモーター出力の数値を公開してきてもいたわけで、
それが、前後のモーターそれぞれで、150kW、300ニュートンを発生させるということなのです。
つまり、今回のRZシリーズにも採用されるとアナウンスされている、DIRECT4技術を搭載したAWDグレードというのは、
最高出力がおおよそ300kW、そして最大トルクもおおよそ600ニュートンを発揮してくるのではないか、
したがって、確かにコンセプトのLF-Zのスペックであった400kW、700ニュートンというスペックと比較してしまうと、
やや見劣りするように感じるものの、
それでも、例えばRZよりもひとまわり小さい、同じくクロスオーバーEVの日産アリアに関しては、
最高出力290kW、最大トルクが600ニュートンを発揮、
そして、時速100kmまで加速するのに5.1秒というタイムを達成していることから、
今回のRZシリーズのクロスオーバーEVについても、
おそらく5秒を切ってくるようなスペックを達成する、と推測することができるでしょう。
2022年前半ワールドプレミアという爆速のタイムライン!
このように、今回欧州市場においてレクサスが突如として公開してきた、新型電気自動車となるRZシリーズ、
おそらくRZ450eという名称となる、新型クロスオーバーEVに関しては、
トヨタブランドから一足早く正式発表されていた、bZ4Xの兄弟車、
特に、上位互換バージョンとして、より航続距離を伸ばし、よりパフォーマンス性能を高めた、
非常に質の高い電気自動車として仕上げてくるのではないかと推測することができ、
その詳細な電気自動車としてのスペックを含めた、正式なワールドプレミアについては、
来年である2022年の前半中に行うともアナウンスされましたので、
その正式発表には、特に注目していきたいと思います。
いずれにしても、レクサスが本格的な新型電気自動車の投入とともに、
RZシリーズという、新たなシリーズを立ち上げてきて、
非常に人気の高かった、LF-Zというコンセプトモデルを具現化してくるということは、
レクサスとしても、コンプライアンスカーのUX300eなどとは違い、
本気で取り組んできているプロジェクトなわけでしょうし、
2022年の前半に正式なワールドプレミアが開催されるということは、
おそらく2022年の後半にも正式な発売がスタート、
もしかしたら実際の納車も、2022年末にもスタートする可能性すらありますので、
いよいよトヨタグループが、
現状欧州メーカー勢に席巻されている、電気自動車マーケットのシェアを、
大衆車セグメントにおいてはbZ4Xを皮切りに、
そしてプレミアムセグメントにおいては、今回のRZを皮切りに、
一気に挽回していくことに期待していきたいと思いますし、
それとともに、今後さらに展開されていく、トヨタグループの新型電気自動車の最新動向、
および、それらのトヨタの発売する電気自動車をしっかりと利便性高く運用することができるような、
充電インフラ整備の計画などについても、わかり次第最新情報をアップデートしていきたいと思います。
From: Lexus
Author: EVネイティブ
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