【トヨタ連合の最新技術満載】レクサスの新型EVが2022年発売決定! 日産アリア&モデルYと大激突

レクサス

レクサスがヨーロッパ市場において、今年中にもプラグインハイブリッド車を投入しながら、

来年である2022年には完全な電気自動車も投入するなど、電動化を加速する方針を表明しました。

レクサスの”電動車”累計販売台数200万台突破

まず、今回のレクサスに関してですが、トヨタの高級車ブランドに該当し、すでにハイブリッド車を2005年から売り続け、

そして今回新たに発表されたのが、その2005年から発売を開始しているレクサスの電動車の販売台数が、ついに累計で200万台を超えたということで、

それと同時に、今後のレクサスブランド独自の電動化戦略も発表され、まずは、トヨタグループ全体で示している大方針に則り、

2050年までのカーボンニュートラル達成を目指すために、4年後である2025年までに、10車種以上の電動車を新たに発売するということで、

こちらに関しては、トヨタグループの強みである電動化技術を、さらに前面に押し出していく格好であるということが見て取れるとは思います。

Lexus Electrified

ハイブリッド車はEVではない(定期)

しかしながら、本チャンネルにおいては毎回説明していることですが、

この電動車というカテゴリーには、いわゆる電気だけを使って走行することができる電気自動車だけではなく、トヨタグループが強みを持っているハイブリッド車も、その電動車というカテゴリーに含まれていて、

繰り返しの説明とはなりますが、ハイブリッド車は電気自動車ではないという点が最重要であり、

既存のガソリン車やディーゼル車と全く同様に、化石燃料を使用して走行することには何ら変わらず、

実質的なCO2排出量の根本的削減という視点だけではなく、今後我々日本市場を含めてグローバルスタンダードとなる、グリッドの脱炭素化を強力に推進していくことで、

今現時点においてでも、電気自動車の方が同セグメントの内燃機関車よりもCO2排出量が少ない状況から、さらに加速度をつけて、その排出量が少なくなっていき、

しかもその上、すでに発売されている電気自動車でさえも、グリッドで発電されている電力を充電して走行するため、そのグリッドの脱炭素化が進めば進むほど、そのCO2排出量が減っていく

逆に、既存の内燃機関車に関しては、新車で購入した際がその燃費性能の最高値であり、その後は経年劣化によって燃費性能は徐々に低下していく、

少なくとも、電気自動車のように、新車で購入した後も、加速度をつけてCO2排出量が減っていくということはあり得ませんので、

したがって、このように考えてみれば、世界的な流れであるCO2排出量の削減において、既存の内燃機関車は今後どれだけ燃費性能の改善に注力したとしても、電気自動車の持つ脱炭素化のポテンシャルに追いつくことは不可能であり、

この事実を世界は認識しているからこそ、各国で内燃機関車の販売が軒並み禁止されようとしているのです。

電動車という”変な”表現に注意

よって、今回のレクサスに限らず、その自動車メーカーの電動化戦略を正確に読み解く場合、

日本メーカーが得意な電動車でありながら、結局は内燃機関車の枠を出ることがないハイブリッド車という存在を含めて、トヨタや日産のように「電動車」と表現し、その販売目標などを発信しているのか、

それとも、直近でアナウンスしてきたホンダのように、自らが得意なハイブリッド車を含めずに、

2040年までにグローバルで発売する全ての車両を完全な電気自動車か水素燃料電池車という、ゼロエミッション車のみにするという発信なのか、

この2つの発信の仕方は、一見似ているようでその性質は雲泥の差でもありますので、

特にそのような英断をしてきたホンダなどに関しては、非常に注目していますし、今後の電動化戦略にも期待することができるのです。

レクサスから完全電気自動車が2022年発売決定

そして、今回のトヨタグループの1つであるレクサスブランドに関しては、そのハイブリッド車ではない、電気自動車についてのアナウンスも行ってきたということで、

実はレクサスに関しては、すでにUX300eというクロスオーバーEVを、中国市場を皮切りに、ヨーロッパ市場、そして我々日本市場においても発売してはいるのですが、

その販売台数は目立った結果を残すことができておらず、やはり既存の内燃機関車のプラットフォームを流用して設計されているため、電気自動車としてのポテンシャルを最大限生かすことができず、

その分競合車種と比較して見劣りしていることによる要因なのではないかと、推測することはできます。

LEXUS UX300e

しかしながら、今回ヨーロッパ市場においてアナウンスしてきた新たな電気自動車に関しては、トヨタグループが主導して開発した、電気自動車専用プラットフォームであるE-TNGAプラットフォームを採用することになりますので、

その電気自動車としてのポテンシャルを最大限生かすことに期待することができ、

トヨタのE-TNGAプラットフォームはスバルなどとも共同開発

さらに、こちらのトヨタグループが独自に開発した、

車両の前後にモーターを搭載しながら、4輪を独立してコントロールすることによって、その車両安定性などを既存の車両より飛躍的に高めることができる、DIRECT4という4輪電子制御技術であったり、

さらに、ステアバイワイヤーという新技術も採用され、このステアバイワイヤーに関しては、現状日産のスカイラインくらいにしか採用されておらず、

ステアリングと車軸が直接繋がっていない、電気式のステアリングシステムであり、

つまり、高速走行時などにおいては、ステアリングを大きく切っても、その切れ角が小さく、直進安定性をさらに向上することに貢献し、

その上、街中などの低速域においては、逆にステアリングの操作量が小さくても、それ以上にタイヤが切れていきますので、ステアリングを大きく回すことがなくなるのです。

トヨタ「BZ4X」との兄弟車的な立ち位置か?

ちなみに、このステアバイワイヤーであったり、DIRECT4という最新電動技術に関しては、

今回のレクサスの新型電気自動車の発売時期と全く同じである2022年中にも発売されるとアナウンスされている、トヨタのミッドサイズ電気自動車SUVであるBZ4Xにも同様に搭載される技術であり、

そのBZ4Xに関しては、よりスポーティーなドライビングを楽しむために、ヨーク型のステアリング形状が採用され、

BZ4Xのヨーク型ステアリング

このヨーク型ステアリングの欠点でもあったハンドルの取り回しのしにくさを、ステアバイワイヤーによって解消することができ、

今回のレクサスの2025年までの電動化戦略を象徴するコンセプトモデルでもあったLF-Z Electrifiedにおいても、こちらのヨーク型のステアリングを採用してもいましたので、

LF-Z Electrifiedのヨーク型ステアリング

つまり、今回レクサスがアナウンスしてきた新型電気自動車に関しても、このヨーク型の形状のステアリングが採用される可能性もありますので、

そのユニークな形状も、今回の新型電気自動車の1つのアピールポイントとなるのかもしれません。

パフォーマンス性能は日産アリアと互角

ちなみに、以前レクサスがDIRECT4の技術をプレゼンしていた際に、その動力性能が少しだけ公開され、

最大出力が前後合わせて300kW、最大トルクも最大で600ニュートンと、スペックだけでもパワフルな走りを期待することができ、

ちなみに、日産が予約開始のアナウンス秒読み状態であるクロスオーバーEVのアリアに関しては、最大出力が290kW、最大トルクが600ニュートンと、非常に似通ったスペックであり、

その時速100kmまで加速するのにかかる時間が5.1秒ですので、今回のレクサスの新型電気自動車のゼロヒャクタイムも、概ね5秒程度というパフォーマンス性能を期待することができそうです。

EVとしての質や充電インフラ網を要チェック

何れにしても、今回追加でアナウンスされたレクサスの威信をかけた電気自動車となるであろう新型EVについての続報、

特にその電気自動車としての質が、現在次々と質の高い電気自動車が発売されている、電気自動車戦国時代の真っ只中であるヨーロッパ市場において、通用するスペックを達成することができるのか、

そして、そのオーナーに対してどのような充電インフラを提供する用意があるのか、などの詳細についても、わかり次第情報をアップデートしていきたいと思います。

From: LEXUS

Author: EVネイティブ