【日本人に訪れる最悪の未来】2040年までにトヨタ車シェア率はテスラ の半分以下という衝撃
アメリカの資産管理などを取り扱う投資銀行であるPiper Sandler社が、2040年までという長期的な自動車産業の勢力図を予測したデータを公開し、
日本最大のトヨタは、そのシェアを大幅に落としているのではないかという衝撃的な予測を発表しました。
あと19年後には、世界の新車販売のほぼ全てがEV!?
まず、今回のPiper Sandler社に関してですが、アメリカの多国籍企業であり、主に投資銀行としての金融業務であったり、証券調査などの資産運用業務として従事し、

そのPiper Sandler社に関しては、以前からテスラに対してかなりの期待を寄せているポジションを取り、
その他の投資銀行などの予測値よりも、かなり強気の予測を立てていることで有名なのですが、今回そのPiper Sandler社が新たに公開してきたレポートというのが、
新車販売に占める電気自動車の販売台数の割合を示す電動化率が、今後中長期的なタイムラインにおいて、どの程度のシェアを達成しているのかに関する予測となっていて、
まず結論から申し上げれば、あと9年後である2030年までには、そのシェア率はなんと45%に達する、
つまり今から9年後には、世界全体における新車販売のうち、実にほぼ半分が電気自動車にリプレイスされているのではないかという、
おそらく多くの方が驚いているシェア率であると思いますが、
さらにその上、その10年後である2040年における電動化率の予測も発表し、その電気自動車のシェア率が驚愕の94%、
つまり今から19年後には、世界全体における新車販売のうちのほとんどすべてが電気自動車にリプレイスされているのではないかという、
流石にほとんどの方が、それは流石に盛りすぎだろうと思うレベルの、アグレッシブな予測を立ててきているのです。

そもそもEV以外を買えなくなる未来が訪れます
もちろん大前提として、冒頭前置きしている通り、今回取り上げているPiper Sandler社に関しては、以前から電気自動車、特にテスラを中心にかなり強気の予想を立てますので、
今回のグローバルの電動化率、特にたったの19年後には、世界で発売されている新車販売のほとんどが電気自動車となってしまっている未来など訪れるわけがないと思っている方も多いかもしれませんが、
個人的には、むしろ逆に至極当然の予測であるとさえ考えていて、本チャンネルにおいては幾度となく解説してはいますが、
そもそも世界の多くの自動車メーカーが、現在電気自動車に完全に舵を切ってきているという現状がまず存在し、
例えば、北欧の自動車メーカーであるボルボについては、たったの9年後のである2030年までには、発売する全ての車両を完全な電気自動車のみにするという大方針を発表していたり、
次に、ドイツの高級車メーカーであるアウディに関しても、5年後である2026年までには、新型車として発売する車種を電気自動車のみにし、
2033年までには、ほとんど全てのマーケットにおいて完全電気自動車しか発売しなくなるという大方針も発表していたりするのです。
また、年間にして700万台以上という台数を販売し、ピックアップトラックや大型SUVなど電気自動車にとって不利なセグメントの販売割合が多い、
アメリカ最大の自動車メーカーであるGMについても、
2035年までに、発売する全ての車両を完全な電気自動車を中心とするゼロエミッションカーのみにするという方針を発表していたり、
さらにその上、日本メーカーであり、そのGMと電気自動車などの開発で協業関係を締結しているホンダについても、
9年後である2030年までにグローバルにおける新車販売のうち40%を、完全電気自動車か水素燃料電池車のみにリプレイスしながら、2035年までには、その比率を倍の80%にまで高め、
そして2040年までには、その比率を100%、つまり2040年以降、あの内燃機関エンジンの開発に精を出していたホンダでさえ、
内燃機関車を完全に捨てて、完全電気自動車を中心とするゼロエミッションカーのみの販売にするという大方針を発表しているのです。
そして、現在世界最大級の自動車グループであるフォルクスワーゲングループに関しては、
2030年までに、新車販売全体に占める完全電気自動車の割合を50%にまで高めながら、
2040年までには、現在1100万台近く発売している新車を全て、完全な電気自動車を中心とするゼロエミッションカーのみにリプレイスしていくとアナウンスしていますので、
つまりこのような世界の自動車メーカーが、少なくとも今後20年以内には、既存の内燃機関車の販売を完全に終了することを公式に宣言している、
したがって、今回のPiper Sandler社の、2040年において、グローバルにおける新車販売全体に占める電気自動車の割合が94%というのは、
アグレッシブな予測値でもなんでもなく、2021年現時点における各自動車メーカーの長期的な電動化戦略をまとめると、至極当然な予測値ということになるのです。

フォルクスワーゲンとテスラの二強体制へ
そして、そのPiper Sandler社については、その長期的な電動化率だけではなく、グローバルにおける自動車メーカーの販売台数とマーケットシェア率も同時に予測していて、
まず前提知識として、Covid-19の影響を受ける前の2019年度における自動車メーカーの販売台数をおさらいしておくと、
一位のフォルクスワーゲングループが1097万台と、日本のトヨタグループを抑えて首位に君臨し、例えば日本のホンダも、年間500万台以上の販売台数を達成していたり、
そしてテスラについては、37万台弱、昨年である2020年度においては50万台弱を達成している状況となっています。

そして、Piper Sandler社による2040年度における各社の販売台数とマーケットシェア率に関してですが、
そのテスラが、現状の50万台という販売台数から圧倒的な成長を遂げて、年間820万台という、グローバルにおいて2番目の販売台数を達成しているとみられ、
そのマーケットシェア率も10.1%と、まさに世界有数の自動車メーカーとなっていると推測されているのですが、
そのテスラを抑えてマーケットシェア率首位に君臨していると予測されているのが、ドイツのフォルクスワーゲンであり、
そのシェア率は11.4%を確保しながら、年間にして、920万台という販売台数、
ちなみに、フォルクスワーゲンはグループ全体で2040年までに完全な電気自動車を中心とするゼロエミッションカーのみの販売に、完全移行しているだろうとアナウンスしていますので、
つまり、その2040年度の販売台数予測である920万台は、全て完全電気自動車となっているとも推測することができそうです。

また、アメリカ市場で大手のGMやフォードに関しては電気自動車への転換に成功し、現在のマーケットシェア率を一定程度維持する見込みであるとも説明されていますが、
今回のレポートにおいて最大の衝撃というのが、
2019年度において2番目の販売台数を誇り、日本最大の企業でもあるトヨタがそのシェア率を大きく落としているのではないかという予測となっていて、
しかもそのマーケットシェア率が、なんと衝撃の4.3%と、
つまり現在世界最大級のトヨタに関してはたったの19年後である2040年までに、新車販売台数が現在の1100万台という数値から350万台程度と、大幅にその販売台数を落としているのではないか、
しかもその理由が、現在勃発している電動化シフトの流れに乗り遅れたからではないか、という大胆予測となっているのです。

もちろん今回の自動車メーカーのマーケットシェア率の予測値に関しては、先ほどの電動化率の予測値とは違い、
その調査会社、特に今回のPiper Sandler社というのは、電動化シフト、特にテスラの成長力を、かなり強気に予測している調査会社でもありますので、
一概にこの数値、特にテスラの販売台数にはバイアスがかかっていることを念頭におき、鵜呑みにするわけにはいかないのですが、
それでも無視することができない点であるのが、
現在世界最大級の自動車メーカートップ2であるフォルクスワーゲングループとトヨタグループの明暗が、この20年以内にはっきりと分かれているという点であり、
強気の予想であるとされるテスラをもってしても、その自動車の販売台数という観点では、やはりフォルクスワーゲングループの方がそのマーケットシェア率で凌駕するのではないかということ、
そして、対するトヨタグループは電動化シフトの波に乗り遅れ、そのグローバルのシェア率を落としているのではないかということ、
Toyota CEO Akio Toyoda Volkswagen CEO Herbert Diess
特にこの2点に関しては、いよいよ一部の投資会社からこのようなレポートが出てきたということ自体だけでも、その予測の是非は置いておいたとしても、
多くの方、特に日本人であれば、一旦立ち止まって、改めてこの予測について是々非々で考えてみる必要があるのではないでしょうか?
今後数年でその兆候は現れ始めます
何れにしても、一部の投資会社から、今後の自動車産業における電気自動車のシェア率であったり、自動車メーカーのマーケットシェア率の長期的な予測値がレポートされましたが、
まずは、各自動車メーカーの強力な電動化シフトによって、2040年までの新車販売のほとんどが電気自動車にリプレイスされてしまっているのではないか、
そして、その電動化シフトに対応できたテスラを筆頭とする一部の自動車メーカーは、そのシェア率を維持、
特に現在既存メーカーの中で最も電気自動車に舵を切っているフォルクスワーゲングループに関しては、テスラをも凌ぐ販売台数を達成する見込みであるのと同時に、
その電動化シフトに乗り遅れたトヨタに関しては、そのマーケットシェア率を大きく落としていると予測していますので、
果たしてこちらの予測が本当に的中する未来が訪れるのか、その兆候はこの数年で、ゆっくりと、しかしながら確実に数値として現れ始めますので、
その電気自動車のシェア率にも注視しながら、今回のPiper Sandler社以外からも同様の予測が出てこないかなどについても、引き続きウォッチしていきたいと思います。
From: Piper Sandler, via IG
Author: EVネイティブ