現在世界的に急速に盛り上がりを見せている電気自動車に関して、それでは一体我々日本市場において、今すぐに買うことのできる電気自動車、
さらには、今年後半から来年である2022年までの、おおよそ1年以内に購入することのできそうな新型電気自動車には、どのような魅力的な車種が存在するのかについて、
そのスペック、および最も気になる値段設定までを網羅して一挙に紹介します。
また、2021年の8月から9月まで、つまり現時点において、日本市場ですぐに購入することのできる電気自動車、
例えば日産リーフ、テスラモデル3などについては、以前の記事で詳細に解説していますので、そちらも併せて参照することをお勧めします。
Audi e-tron GT
まずはじめに、今年である2021年内、
つまりは数カ月以内には実際に発売することが正式にアナウンスされている車種から取り上げていきたいと思いますが、
まず、概ね10月中にも発売する、アウディのフラグシップスポーツセダンであるe-tron GTについてですが、
最大93.4kWhという大容量バッテリーを搭載し、
高速道路を時速100kmでクーラーをつけても達成可能であるというような、実用使いにおいて最も信用に値するEPAサイクルにおいて、383kmを達成していますが、
こちらはすでに複数の検証結果において、例外的にEPAサイクルを大幅に超える実航続距離を達成することができ、
概ね480km程度が、実際のEPAサイクルの数値と認識してもらって差し支えないです。
また充電性能に関してですが、最大270kWという超高出力を許容しながら、80%充電するまでにかかる時間がなんと20分という、驚異的な充電性能を発揮してはいますが、
残念ながら我々日本市場においては、その最大出力は150kWに制限され、80%充電するまでに、おおよそ30分程度を要すると考えられます。
そしてその値段設定に関してですが、1399万円からのスタート、補助金を適用しても1360万円程度から、
その航続距離と価格との比率を表したコストパフォーマンスは、29146円ということになります。
Volvo C40 Recharge
次に、スウェーデンの自動車メーカーであるボルボが、この秋に発売をスタートするクロスオーバーEVのC40 Rechargeについてですが、
78kWhというバッテリー容量を搭載し、EPAサイクルにおける航続距離がおおよそ375kmを達成しながら、
その充電性能についても、最大150kWを許容することができる見込みですが、
冒頭のe-tron GTと同様に、日本市場に導入する際にこの充電性能を、
日本の電気自動車市場の諸悪の根源であるチャデモ規格の制約上、デチューンしてくる可能性が多分に存在しますので、
この充電性能をグローバルスペックである150kWを達成してくるのかという点には、注目するべきであると思います。
また、その値段設定については現時点で明らかとはなっていませんが、
この秋から発売する最初の100台については、サブスクリプション制を導入してきますので、
月単位で所有するという、新たな所有方法も同時に検討してみることをお勧めします。
Volvo XC40 Recharge
続いて、同じくボルボが2021年中の発売をアナウンスしている、ミッドサイズSUVであるXC40 Rechargeについてですが、
C40と同じく78kWhという大容量バッテリーを搭載しながら、そのEPA航続距離はおおよそ373kmを達成し、
充電性能についても同様に150kW、80%充電するまでに32分程度を要しますが、
全く同様に、この充電性能のスペックを日本市場においてどこまで妥協せずに設定することができるのかが、
このXC40 Rechargeを評価する大きな分かれ目となってきそうです。
そしてその値段設定は公表されていないものの、ヨーロッパ市場においては、日本円換算で724万円、補助金適用後でも684万となり、
そのコストパフォーマンスは19410円と、なんとか2万円のラインを超えないようなコスパを達成してきそうです。
Fiat 500e
次に、フィアットが今年である2021年中に導入するとアナウンスしている、500eというコンパクトカーセグメントの電気自動車についてですが、
最大42kWhというバッテリー容量を搭載しながら、EPA航続距離が概ね285kmを達成し、
さらに充電性能についても、最大85kWというスペックを達成しながら、80%充電するまでにおおよそ25分という、
非常にソリッドな電気自動車としての質を達成しているのです。
また、その値段設定に関しても、すでに発売されているヨーロッパ市場において353万円、補助金適用後であれば313万円から、
そしてそのコストパフォーマンスは12386円と、非常にコスパが高い、
しかもそのコンパクトなサイズ感ということも相まって、実は2022年における電気自動車のダークホース的な車種に化けるのではないかとさえ推測しています。
Nissan Ariya
そして、今年の10月からついに待望の国産EVとして、史上初めて世界に通用する質の高い電気自動車として、日産のクロスオーバーEVのアリアが発売されますが、
最大91kWhという大容量バッテリーを搭載しながら、EPA航続距離が現状483kmを達成し、
さらにその充電性能についても、最大130kWという充電出力を許容することができ、80%充電するまでにかかる時間も概ね35分程度と推測されています。
そして、その値段設定に関してですが、現在公開されているLimitedという初回生産限定グレードの値段設定というのは、通常グレードよりも概ね100万程度高い、
つまり、最大483km走行することができるロングレンジ前輪駆動グレードについては、概ね620万程度と推測することが可能、
ちなみにエントリーグレードであれば概ね540万円台、補助金適用後では概ね500万円ジャストから、
したがって、そのコストパフォーマンスについては12836円と、
実は現在世間で高い高いと揶揄されているアリアに関しては、このようにプレミアムSUVとして、競合車種と比較してみても、
極めてコスパが高い電気自動車であると、結論づけることができるのです。
Tesla Model Y
さらにこちらは私独自の推測として、おそらく2021年内の発売スタート、
その納車も年内、もしくは2022年の2月ごろからスタートするのではないかと推測しているのが、テスラのミッドサイズSUVであるモデルYとなっていて、
78.4kWhという大容量バッテリーを搭載しながら、EPA航続距離が概ね566kmを達成してくる見込みであり、
アリアと比較しても、さらに長い航続距離を達成することに成功し、
その充電性能に関しても、最大250kWという充電出力を許容することができ、80%充電するまでに概ね30分程度という時間を要することになりそうです。
そしてその値段設定が、このロングレンジにおいて中国市場の現地価格で593万円、日本市場における発売予想価格は、概ね623万円から、
さらには、エントリーグレードであるスタンダードレンジであれば、500万円ジャスト程度から購入することができそうな公算でもあり、
そのコストパフォーマンスは11007円と、先ほどのアリアを凌駕する、SUVとして驚異のコストパフォーマンスを達成していることがお分かりいただけると思います。
Audi Q4 e-tron
それでは、ここからは来年である2022年中に発売するとアナウンスされている、期待の新型EVを一挙に解説していきたいと思いますが、
まずは、アウディから発売されるミッドサイズSUVであるQ4 e-tronについてですが、
82kWhというバッテリー容量を搭載しながら、EPA航続距離が概ね476kmを達成し、
充電性能に関しても、最大125kWという充電出力を許容可能であり、80%充電するまでに、おおよそ35分程度の時間を要することになります。
そしてその値段設定に関しては、ドイツ市場において635万円、補助金を適用するとおおよそ595万円、
そのコストパフォーマンスは13340円という、一定程度のコスパを達成する見込みとなっています。
BMW iX
次に、BMWから一部先行予約受付をすでに開始している、フラグシップSUVとなるiXについてですが、
搭載バッテリー容量が最大で111.5kWhという特大級のバッテリーを搭載しながら、EPA航続距離が北米BMWによれば、483km以上程度を達成するとアナウンスし、
その充電性能についても、最大200kWとアナウンスされてはいますが、
残念ながら、日本市場においては諸悪の根源であるチャデモ規格の影響で、最大90kWと半分以下にまでデチューンされてしまい、
80%充電するのに80分弱もかかってしまいます。
そして値段設定については、一部の初回限定生産グレードのみ公開されていますが、
ドイツ市場における値段設定が、ロングレンジで1257万円、そのコストパフォーマンスは26025円となります。
BMW i4
また、そのBMWから同じく発売されるのがミッドサイズセダンであるi4となっていて、
83.9kWhという大容量バッテリーを搭載しながら、EPA航続距離が483km程度と発表されているものの、
その充電性能については、おそらくiXと同様に最大90kWに留まり、80%充電するまでに概ね1時間程度を要することになりそうです。
そしてその値段設定に関してですが、ドイツ市場において約748万円、補助金を適用してもおおよそ708万円、
そのコストパフォーマンスは15486円と、BMWのプレミアムセダンとしては、悪くないコスパを達成しているように見えます。
Mercedes EQS
次に、メルセデスがついにヨーロッパ市場で発売をスタートし始め、我々日本市場においては2022年の秋頃の発売を見込んでいるフラグシップセダンであるEQSについてですが、
おおよそ112kWhという特大級のバッテリー容量を搭載しながら、
EPA航続距離がおよそ687kmという、テスラモデルSをも上回る市販車最高水準の航続距離を達成し
充電性能も最大200kWという充電出力を達成するとしていますが、
こちらも例によって、我々日本市場においてどの程度のスペックを達成してくるのかが、
メルセデスの日本市場における本気の姿勢を占う一つの判断材料になるかと思います。
そして値段設定に関してですが、ドイツ市場において1363万と超高級車となりながらも、
そのコストパフォーマンスは19840円と、なんと2万円を切ってくるコスパを達成していますので、
イニシャルコストさえうまく回してしまえば、
実は2万円オーバーなコスパであるHonda eやマツダMX-30、そしてレクサスUX300eなどの国産EVよりもコスパが高い電気自動車として、おすすめすることができるのです。
Toyota BZ4X
それではここからは、2022年中に日本市場で発売する、待望の日本メーカーの電気自動車についても一挙に外観していきたいと思いますが、
まずは、トヨタが2022年中旬に発売するとアナウンスしているミッドサイズSUVのBZ4Xについてですが、
搭載バッテリー容量、EPA航続距離、そして充電性能などの電気自動車としての質は、いまだに全くの謎に包まれている状況となっていますが、
そのインテリアの質感などを見る限り、例えばガチンコの国産車競合車種となるアリアと比較してみても、その質感は明らかに劣っていますので、
その分値段設定にも極めて期待することができる、
BZ4X Concept Ariya
特にトヨタに関しては、電気自動車を作ろうと思えばいつでも作ることができると繰り返し豪語し、
まさか日産アリアよりもコスパが高いなんていう失態を犯すわけはありませんので、
少なくともアリアのコスパである12000円台というコスパを大きく超えて、
モデルYと同等レベルのコスパを達成してくることは間違いないでしょう。
Subaru Solterra
また、そのBZ4Xと同じプラットフォームを共用するミッドサイズSUVとして、
スバルのソルテラも、全く同様に2022年の中旬に発売される予定となっていますが、
例によって、その電気自動車としての質はベースに包まれていますが、
兄弟車ということもあり、BZ4Xと同じような電気自動車としての質、
特にAWD技術に強みを持っているスバルのことですから、AWDグレードをラインナップしてくることは間違いなく、
もちろんその電気自動車としての質、およびそのコストパフォーマンスの高さも、
EVは簡単であると豪語したトヨタのBZ4Xとスペックを共用してくることからも、アリアを大きく超えてくることは当然であるはずです。
Honda Midsize SUV
さらに、こちらは日本市場で発売すると正式にはアナウンスされてはいないものの、
中国市場を皮切りに、グローバルに展開するとアナウンスされている、ホンダのミッドサイズSUVであるHonda SUV: e prototypeの市販車バージョンとなっていて、
こちらも電気自動車としての質は何も明らかにはなっていないのですが、
おそらくまだ電気自動車専用プラットフォームが開発できておらず、したがって、内燃機関車のプラットフォームを流用してくる公算が強いですので、
その分電気自動車としてのスペックは、BZ4Xやアリアなどと比較しても、やや見劣りする可能性があるとは推測しています。
Nissan Imk(Sakura?)
そして、我々である日本メーカーから発売される電気自動車として、アリアとともに最も注目しなければならない電気自動車というのが、
同じく日産から、2022年度初頭、つまり2022年6月ごろまでに発売される見込みである、軽自動車セグメントの電気自動車となっていて、
こちらに関しては概ね25kWh強程度のバッテリーを搭載しながら、EPA航続距離で概ね150km程度を達成する公算であり、
充電性能については今だに不明ながらも、このような低スペックにも見える電気自動車になぜ私が最も注目しているのか、
それは、セカンドカーとしての需要に、この軽EVがどこまで応えることができるのかという点であり、
別に毎日の通勤や買い物などのセカンドカーとしての使用用途であれば、EPA航続距離が150kmもあれば、特に実用使いにおいて問題ないばかりか、
何より最大のメリットというのは、自宅で充電して満タンにしてしまうことができ、
しかもその電気料金をはじめとするランニングコストを、格安で抑えることが可能になるのです。
何れにしても、この日本市場において発売される4割を占めるこの軽自動車セグメントの電動化を、
今回の日産の軽EVがパイオニアとして、どこまで食い下がることができるのかが、
アリアでもモデルYでもBZ4Xの成功でもなく、2022年の日本EV市場において最も重要な要素であると確信していますので、
その販売台数にも注目していきたいと思います。
ちなみに、この日産が発売し始める軽EVの名称についてですが、こちらは確定したソースはないものの、
おそらく、サクラとなる可能性が現実味を帯びてきていますので、
こちらの予測が当たるのかについても、その正式なスペックや販売台数とともに注目していきたいとは思います。
Tesla Cybertruck
ここまでは、来年である2022年までに発売が公式に確定している電気自動車たちを紹介してきましたが、
ここからは、その2022年中、もしくはそれ以降に発売の実現性の高い電気自動車を簡単に紹介していきたいと思います。
まずはじめにテスラのピックアップトラックであるサイバートラックについてですが、
おそらく150kWhを超えてくるような特大級のバッテリーサイズを搭載しながら、
そのEPA航続距離が、最大805km程度という、衝撃の航続距離を達成すると主張し、
その充電性能についても、現時点では不明ながらも、最大300kW程の出力を許容可能な公算であります。
そしてその値段設定については、米国価格で、航続距離805kmの最上級グレードが767万円から、
そのコストパフォーマンスは衝撃の9528円と、
なんと1万円の大台を切ってくるような、圧倒的なコストパフォーマンスを達成する見込みとなっています。
Volkswagen ID.3&ID.4
次に、フォルクスワーゲンのID.3とID.4に関してですが、こちらは2022年度以降の導入とアナウンスされながら、
特にミッドサイズSUVセグメントのID.4は、82kWhというバッテリーサイズを搭載しながら、EPA航続距離で418kmを達成し、
充電性能についても最大125kW、80%充電するまでに、およそ35分程度で完了することができます。
そして、その値段設定については、アメリカ市場において439万円から、そのコストパフォーマンスは10502円と、
非常にコスパが高い電気自動車となっていますので、この日本市場への導入も非常に期待されている、というわけですね。
ID.3 ID.4
Hyundai IONIQ5
そして最後に、おそらく2022年中に導入されるのではないかとされ、本チャンネルにおいても幾度となく取り上げている、
韓国ヒョンデのIONIQ5というクロスオーバーEVについてですが、
最大77.4kWhというバッテリー容量を搭載しながら、EPAサイクルで483kmを達成し、
その充電性能が、最大235kW程度、そして80%充電するまでに世界最速の18分を達成していますので、
その電気自動車としての質は世界最高クラスであるのです。
そしてその値段設定に関してですが、ドイツ市場において、最大483kmを達成するロングレンジグレードで574万円、
そのコストパフォーマンスは11884円と、これまた極めてコスパに高い電気自動車、しかも世界最高性能の電気自動車となりますので、
果たして日本市場に導入された場合のスペックがどの程度を達成してくるのかが、
この電気自動車発展途上国家である日本市場で成功するための分水嶺と言えるでしょう。
From: OEM
Author: EVネイティブ
コメント
マジでトヨタの下りはウケました!
ですが本当にそうじゃないとかなりヤバいですよね。ただLFZの電気自動車としての質は結構高いので、かなり期待はしています。