【テスラのEVこそ世界最高性能っす】テスラモデルYのハンドリング性能は既存メーカーを超えています

テスラ

テスラのミッドサイズSUVであるモデルYの緊急衝突回避性能をテストするムーステストが、第三者機関によって実施され、極めて高い運動性能を発揮した一方で、

既存メーカーのSUVについては、そのモデルYのムーステストの結果に及ばず、テスラ車のハード面における技術力の高さが改めて鮮明となりました。

ヨーロッパで重視されるムーステストとは

まず、今回のムーステストに関してですが、こちらはムース、日本語でヘラジカという意味となりますが、

特にヨーロッパ市場で採用されている試験方法となっていて、

特に道路上に飛び出してくるヘラジカとの衝突を回避するために、急ハンドルを切って回避し、

さらにその後、崖に転落しないためであったり、対向車との衝突を回避するために、さらに走行車線に急ハンドルを切って戻るという、

一連の緊急衝突回避性能を図るテストとなっています。

From: km77

というのも、そもそも今回のムーステストのような、

障害物に対して急ハンドルを切って避けるという衝突回避行動というのは、基本的には推奨されるべきではないのですが、

そのヨーロッパ市場、特に北欧地域に多く生息するヘラジカというのは、大きい場合で1トン近い場合もあり、

ある程度の車速でヘラジカと衝突してしまった場合、車が大きく損傷するだけでは留まらず、

衝突の衝撃で、ガードレールを突き破って崖下に落下してしまったりなど、

通常の動物に対する飛び出しとは分けて考えるべきであるという認識があり、

したがって、ムーステストと名付けられた、急ハンドルを切った際の運動性能を、その車両の購入の判断材料とするユーザーが一定層存在するのです。

ちなみに、このムーステストというのは、例えば本チャンネルにおいて取り上げている、満充電当たりの航続距離の基準である、

NEDCサイクルであったり、WLTPサイクル、EPAサイクルなどというように、

グローバル基準で、何か決まった基準があるわけではなりませんし、

何よりも、そのドライバーの運転スキルによって、そのテスト結果がかなり左右されてもしまいますので、

何れにしてもムーステストというのは、あくまで、その自動車のハンドリング性能を見極める1つの判断材料として、参考程度にすることをお勧めします。

モデルYのハンドリング性能はモデル3に匹敵

そして、今回のムーステストに関して、電気自動車に関しても様々な車種がテストを行っていて、

特に今回紹介したいのが、テスラが先月である8月度からヨーロッパ市場において納車をスタートさせた、ミッドサイズSUVであるモデルYとなっていて、

特にヨーロッパ市場においては、この電気自動車SUVというセグメントが極めて人気となっていて、

同じくミッドサイズSUVセグメントに該当している競合車種として、フォルクスワーゲンのID.4、アウディのQ4 e-tron、フォードのマスタングマックE、ヒョンデのIONIQ5、

さらには、来年である2022年中にはトヨタのbZ4X、日産アリアなど、

SUVセグメントの電動化率が、来年までに一気に上昇していくものと考えられています。

しかしながら、このSUVセグメントというのは、

やはりセダンやハッチバックタイプの車両と比較しても、比較的全高が高いため、その分重心点も上がってしまう、

つまり、特に今回のムーステストのような、急ハンドルを切った際などにおいて、そのハンドリング性能で不利になってしまい、

最悪の場合、車体を安定的に保てず横転してしまうリスクすらはらんでいるのです。

それでは、今回のテスラのモデルYは、ムーステストにおいて、いったいどれほどの性能を発揮することができたのかに関してですが、

結論から申し上げて、時速82kmというハイスピードにおいて、カラーコーンに接触することなく成功することができていて、

なんとこの結果というのは、テスラのミッドサイズセダンであるモデル3と同じテスト結果であった、

つまり、重心がより低く、ムーステストにおいては明らかに有利に働くであろうセダンタイプのモデル3と、

同じレベルのハンドリング性能を達成することができている、ということなのです。

フォルクスワーゲンID.4「73km/h」

しかしながら、それ以外の車両は、いったいどれほどのハンドリング性能を達成しているのかを比較しなければ、

そのモデルYの性能が高いのかどうかがわからないと思うのですが、

まずは、同じくミッドサイズSUVセグメントの車種として、フォルクスワーゲンのID.4についてですが、

時速73kmにおいてはカラーコーンに触れることなくラインをトレースすることができた一方で、

や春それ以上のスピードになると、明らかに動きが乱れてしまっていますので、

この点を取ってみても、やはりモデルYのライントレース能力の高さが見て取れると思います。

ただし、今回のID.4に関しては、後輪側に1つのモーターしか搭載していないグレードであったということで、

仮に、モデルYと同様に、前輪側にもモーターを搭載したAWDグレードであれば、

より緻密なモーター制御によって、もう少しハンドリング性能が向上する余地も残されているのかもしれません。

フォードマスタングマックE「71km/h」

次に、フォードのマスタングマックEに関してですが、

結果としては、時速71kmという走行スピードにおいて成功しているものの、

やはりそれ以上になると、特に今回の98.8kWhという大容量のバッテリーを搭載していることによる、車重の重さなども影響して、

AWDグレードでありながらも、少なくともモデルYの83kmというスピードより明らかに劣る結果となってしまっています。

メルセデスEQA「74km/h」

また、一回り小さいクロスオーバーEVである、メルセデスのEQAに関しては、

時速74kmという状況では成功することができたものの、

モデルYと同じような80kWhというバッテリー容量であるにも関わらず、

それ以上の走行スピードではラインをトレースすることができませんでした。

日産リーフ「76km/h」

また、参考として、SUVセグメント以外の電気自動車の結果も見ていきたいと思いますが、

まずは、日本市場で圧倒的に人気の電気自動車である日産リーフに関しては、

時速76kmというスピードが最高値であり、それ以降は明らかに動きが乱れてしまっています。

フィアット500e「75km/h」

次に、フィアットのコンパクトカーである500eについては、時速75kmでは成功することができている一方で、

いくら取り回しやすいコンパクトカーであったとしても、カラーコーンに車体がぶつかってしまっています。

ポルシェタイカンTurbo S「78km/h」

そして最後に、そのハンドリング性能が極めて高い、ポルシェのスポーツセダンであるタイカンに関してですが、

時速78kmという、それ以外の電気自動車と比較すると、いい結果を達成できていますし、

確かにそれ以上のスピードでは、カラーコーンにコンタクトしてしまってはいるもの、

やはりその安定性については、それ以外の電気自動車とは比較にならないほど安定しているということは見て取れると思いますが、

やはり今回のテスト結果を正確に比較してみると、このパフォーマンス性能を追求しているタイカンよりも、よりしっかりとラインをトレースすることができているのは、

ファミリーSUVであるモデルYである、ということなのです。

トヨタRAV4 PHV「63km/h」

ちなみになのですが、こちらは完全な電気自動車ではありませんが、それ以外のパワートレイン、

特に今回は、世界でも人気のあるトヨタのミッドサイズSUVであるRAV4 PHVは、

いったいどのレベルのムーステストの結果を達成することができているのかに関してですが、

その性能は時速70kmという数値にすら届かず、なんと時速63kmというスピードに留まってしまっている、

つまり、モデルYとの差はなんと時速20km程度と、まさにそのハンドリング性能は雲泥の差であり、

特にRAV4 PHVに関しては、電子制御の介入が遅く、

一般的なSUVと比較しても、そのハンドリング性能が著しく低いという、かなりの酷評をされてしまっていますし、

しかも、一度ハンドルを大きく切ってから、再度ラインに復帰する際に、

その前輪側のタイヤのホイールが路面に接触しかけているという、そのほかの車両では見られない挙動すら示してしまっていますので、

何れにしても、トヨタのRAV4 PHVと比較しても、その運動性能は圧倒的、ということなのです。

何れにしてもこのように、

ヨーロッパ市場において重要視されている、その緊急時のハンドリング性能を示すムーステストの結果が次々と公開され、

特にテスラが直近で発売し始めた、ミッドサイズSUVのモデルYの結果が極めて高い、

特にSUVセグメントとしては、間違いなく世界最高レベルの性能を達成することにもなりましたので、

よく世間で言われている、テスラの車作りは質が低いので、そのような高い品質を提供している日本メーカーに、車作りという観点では追いつくことなのできないのだー、

テスラは車としての作り込みができていないので、命を預けることなどできないのだー、というような主張を、

果たしてこのムーステストの結果だけを取り上げて、同じように主張することができるのか、非常に疑問に感じざるを得ません。

リアルなシェフとキッチンがいても、料理で負けてます

ちなみに、以前某世界トップの自動車メーカーの社長が、

我々には『キッチン』もあれば『シェフ』もいる。リアルな料理をつくり、リアルな料理を目の前で食べていただける口うるさいお客様もおられるが、

テスラにはレシピが存在するだけで、リアルなキッチンもシェフも構築することができていない

と発言しておられましたが、このテスト結果一つだけを取ってもても、

果たして本当に、キッチンとシェフを持っていない企業の作り出した車であると言えるのか

裏を返せば、キッチンとシェフを有さないテスラの作った車に、その車両性能で圧倒されてしまっている状況が、いったいどうして起こり得てしまっているのか、

是非とももう一度伺ってみたいと感じてしまったのは、私だけでしょうか?

From: km77(Model Y)Teknikens Varld(RAV4 PHV)

Author: EVネイティブ