【テスラの命運を分ける大英断!?】テスラ専用急速充電器が、日産アリアやポルシェでも使用可能に
テスラが自社専用の急速充電網であるスーパーチャージャーを他社に開放するという趣旨の資料が複数発見され、
ついにスーパーチャージャーを、テスラ車以外の電気自動車も使用可能となる可能性が確定的になりました。
UXが極めて高いテスラ専用の急速充電ネットワーク
まず、今回のスーパーチャージャーに関してですが、テスラがフラグシップセダンであるモデルSを発売し始めた2012年から設置を進めている、テスラ車専用の急速充電ネットワークとなっていて、
もちろんですが、基本的には全て自社のみの資金でインフラ構築していますので、いわゆる公共の充電器とは違い、
テスラ車以外の電気自動車は使用することができず、
よって、テスラ車というのは、公共の急速充電器の他にも、テスラ車専用のスーパーチャージャーも使用することができるという意味において、
そのほかの電気自動車と比較しても、その充電環境が優れている、ということなのです。

そして以前たまたま解説していたのですが、ヨーロッパ最大の自動車大国であり、
それと同時に、すでに新車販売に占める電気自動車の販売割合が25%程度、つまり、新車のうち4台に1台が電気自動車となってしまっている、
電気自動車大国であるドイツの、交通インフラを所管するトップである運輸大臣のAndreas Scheuerが、ドイツのメディアに対するインタビューにおいて、
そのテスラ専用のスーパーチャージャーを、そのほかの電気自動車に対しても開放するように、テスラ側と直接コンタクトを図っているという趣旨の発言をしてもいたのです。
つまり、国が直々にテスラ側に対して、その自社専用の急速充電器を、そのほかの電気自動車が使用してもいいように開放するよう交渉しているということであり、
ただ表面的に聞くだけだと、それはテスラ以外の電気自動車オーナーからすると朗報のように聞こえますが、実は超えなければならない技術的なハードルが様々に存在し、
特にその充電課金システムをはじめとする、一連の充電認証システムの問題があり、
既存の公共の充電器と違って、スーパーチャージャーには充電カードなどのような認証システムは一切存在せず、
充電プラグに充電器を差し込むだけで、充電器側と車両がネットで接続され、自動でその車両を識別し、
事前に車両と紐づけてあるクレジットカードから決済されるという仕組みですので、

このような、ユーザー側の充電における煩雑な作業を一切必要としない、
ユーザーエクスペリエンスの高い充電インフラであるスーパーチャージャーというのは、非常に満足度が高い一方で、
こちらはテスラ車専用だからこそ、その車両とひもづけることができるのであって、
それ以外の電気自動車であれば、そもそも車両側とスーパーチャージャー側が紐づいていませんので、
何も簡単に、テスラ車以外にも開放すればいいという話でもない、ということなのです。
他社EVへの開放によってテスラ車の相対的UX低下は不可避
また、やはり気になるのが、そもそも本当にテスラがこの話に乗るのかということであり、現状におけるテスラ車の魅了というのは、その電気自動車としての質の高さ、
さらにはその自動車運転支援技術であったり、あらゆる車両性能の無線アップデートによって、車を購入した後でも、常に進化し続けるという先進性などが挙げられると思いますが、
それらの魅力とともに大きなアピールポイントというのが、やはり、そのテスラ車しか使うことのできない専用の急速充電ネットワークの存在であり、
今までであれば、特に今回のドイツ市場をはじめとするヨーロッパ市場というのは、すでにテスラ用の充電規格を採用せずに、
ヨーロッパ市場で一般的に普及している、CCSタイプ2という充電規格にスイッチしていますので、もちろんテスラ車専用のスーパーチャージャーも使用することができるのと同時に、

From: チャデモ協議会
公共の充電器も、変換アダプターなどを必要とせずに使用することができますので、まさにそのほかの電気自動車よりも充電インフラという点でアドバンテージがあったものの、
今回そのスーパーチャージャーを公共の急速充電器のように開放してしまえば、
せっかくスーパーチャージャーを使おうと思っても、他社の電気自動車が使用していて使うことができなくなってしまうという可能性だったり、
それこそ今後は、一部のモラルのないユーザーによって、
公共の充電器のように、充電性能が低いプラグインハイブリッド車などが使用していたりすれば、また一部のトンチンカンな電気自動車オーナーが、
それに対して、充電性能が低い車両は公共の急速充電器を使用するべきではない、というような、まさに「公共の」充電器であるはずなのに、くだらないいがみ合いが始まったりもしかねませんので、

何れにしても、元々のテスラ車オーナーからしてみれば、国からの補助金が入ることで、さらにそのスーパーチャージャーの普及度合いが加速していくのと同時に、
全体としてのユーザーエクスペリエンスが低下する懸念も、多分に孕んでしまうのです。
やっぱスーパーチャージャー開放は本当でした
そして、そのようなドイツでの水面下の動きの中で今回新たに明らかになってきたことというのが、
そのテスラの急速充電ネットワークであるスーパーチャージャーが、やはりそのほかの電気自動車に開放されるということがほぼほぼ確定したということで、
まずこちらのアナウンスに関しては、テスラや政府などが公式にアナウンスしている情報ではないということは大前提としても、
ノルウェーの充電器関連の資料によると、まずそのノルウェー市場において、公的な資金が注入された2つのスーパーチャージャーステーションが、
2022年の第三四半期、つまり来年の9月までに設置され、
そして、その2つのスーパーチャージャーステーションに関しては、なんとテスラ以外の電気自動車も使用することができるようになると説明されているのです。

そして、その動きはノルウェー市場だけにとどまらず、同じく北欧諸国であり、そのノルウェーの隣であるスウェーデン市場においても、
スウェーデン政府からの公的な補助金が適用され、今年である2021年中までに、新たに16もの急速充電ステーションが建設されるのですが、
そのうちのなんと6つがテスラのスーパーチャージャーであり、
そのスウェーデン市場において政府からの補助金が適用される急速充電器に関しては、全ての電気自動車が使用できなければなりませんので、
したがって、そのスウェーデンに建設される6つのスーパーチャージャーステーションについても、全く同様にそのほかの電気自動車にも開放する公算が極めて高い、ということなのです。

急増するテスラ車の充電需要を満たすために開放は必須だった?
ちなみに、今回そのスーパーチャージャーの開放がほぼ間違いないとされるノルウェー市場とスウェーデン市場というのは、
現在世界の中でも最も電気自動車のシェア率が高い国ランキングトップ2に君臨していて、
まずスウェーデン市場に関しては、その電動化率がすでに3割を超えている、
つまりスウェーデン市場で販売されている新車のうち、すでに3台に1台以上が電気自動車となっているということであり、

さらにノルウェー市場については、本チャンネルにおいては毎月アップデートしてはいますが、その電動化率はすでに8割を超え、直近では80%中盤という電動化率、
つまり、もう間も無く新車販売のうち、10台に9台が電気自動車となるという、とてつもない電気自動車の割合となっていて、

この2つのマーケットの、テスラのスーパーチャージャーの分布図を見てみても、すでに国中どこにでも行けるようなネットワークが構築されてもいますが、
それでもこの増大するテスラ社の需要を裁くためには、より多くのスーパーチャージャーが必要であり、
よって、今回政府からの補助金を活用することによって、そのスーパーチャージャーの拡充を加速させようとしているのではないかと推測することができる、というわけですね。

安心してください、日本は開放される可能性はなさそうです
何れにしても、そのテスラ専用の急速充電ネットワークであるスーパーチャージャーが、
そのほかの電気自動車でも使用することができるようになることは、限りなく可能性が高くなってきましたが、
それと同時に考えられる問題、特に、どのような充電料金の課金制度を採用してくるのか、
個人的にはテスラのアカウントに登録し、そこに自身の所有するクレジットカードをひもづけるという、
テスラオーナーと全く同様の課金制度を採用するとは思いますが、それらの技術的な制約に対するアンサー、
そして、今回補助金を使って設置されたスーパーチャージャー以外の、すでに設置されてあるスーパーチャージャーについても順次開放する計画があるのかなど、
テスラ側の公式発表とともに、速報に注視していきたいとは思いますが、
やはり我々日本市場に関しては、変換アダプターが必要になるという点などの技術的なハードルをはじめとして、
そのスーパーチャージャーを全ての電気自動車が使用することのできる可能性は限りなく低いとも、個人的には推測していますので、
日本に在住しているテスラオーナーについては、当面はその心配をする必要はないでしょう。
From: Clean Technica、elbilen
Author: EVネイティブ