【アップルカー来るか!?】アップルが中国勢と組んでバッテリー生産工場建設の可能性

アップル

世界最大の巨大テック企業であるアップルが、電気自動車において最も重要なコアテクであるリチウムイオンバッテリーの生産工場の建設を、模索している可能性が浮上しました。

2014年から噂されているアップルカー

まず、今回のアップルに関してですが、現在世界最大の時価総額を誇る、正真正銘世界最高のテック企業なのですが、

特にその抱える製品というのは、iPhoneをはじめとするスマートフォンだけにとどまらず、ハードとソフト両方の、それに付随するプロダクトやサービスを展開し、

まさに世界を支配するプラットフォーマーとして、さらに成長を続けているのですが、

そのアップルに関しては、以前の動画でも解説している通り、なんと電気自動車市場への参戦も計画しているという報道が、すでに何年にもわたって出てきていて、

2014年には、プロジェクトタイタンというプロジェクト名で電気自動車の開発に着手しはじめ、

2019年には電気自動車を発売するというタイムラインであると言われてはいたのですが、

残念ながら、2021年である現在においてもそのような話は一切出てきていない、というのがこれまでのアップルの電気自動車開発の現状でありました。

EV市場参入は簡単ではない

したがって、大前提として、今回のアップルの電気自動車市場への参入に関する情報が本当に正しいのかという信憑性に関しては、ご覧いただいている個々人で判断していただきたいと思うのですが、

今回新たに明らかとなってきているのが、

アップルは、ただ電気自動車の生産に注力しようとしているのではなく、その電気自動車に搭載され、最もコアテクノロジーでもある、バッテリー技術の開発を現在進行中であり、

しかもそのバッテリーを生産するための生産工場の建設まで計画しているのではないかという報道となっていて、

まず、そもそも私は本チャンネルにおいて幾度となく、電気自動車を生産することは世間で言われるほど容易ではなく、

その搭載バッテリーの質であったり、そのバッテリーマネジメント技術、そしてそれを大量生産するための、今回報道されているような、バッテリー生産施設の建設をはじめとする莫大なインフラ投資

というように、特に電気自動車の質を決定づけるバッテリー技術を高めなければならないですので、

ただ単に、電気自動車は部品点数が少なく参入障壁が低いので、異業種からの参入がしやすいと言われているこの風潮には、懐疑的な立場を取っていたりもします。

実際問題として、以前ダイソンがこの電気自動車市場への参入を表明し、開発に取り組んでいましたが、

結局はその計画は中止へと追いやられてしまい、そのコストがどうしても抑えられなかったとだけ説明されていますが、

個人的には、その車両コストに直結し、且つコアテクでもあるバッテリーに関するノウハウを高めるまでに至らなかったのではないか、と推測しています。

アップルがバッテリー生産工場建設も計画?

しかしながら、今回のアップルに関しては、コアテクではあるがなかなか手を出せない、そのバッテリー技術にコミットし、

しかもその上、さらに投資が莫大に膨れ上がるバッテリー生産工場の建設も計画しているということで、

こちらに関しては、匿名の内部情報としか記載されていませんのでなかなか信用するに値しないのですが、

それと同時に、現在のアメリカ合衆国のバイデン政権内部の、Senior Economic Advisorに対するインタビューにおいて、

From: Reuters

アップルは最先端のバッテリー生産工場をアメリカ国内において作ることを計画しているという趣旨の発言をしていますので、

やはりアップルが水面下において、リチウムイオンバッテリーの研究、およびそれを大量生産するための生産工場の建設を計画、

つまり、その大量のバッテリーが必要となる電気自動車市場への参戦を、やはり計画しているのではないか、ということなのです。

パートナーは中国勢のバッテリーサプライヤー?

しかも、さらに具体的な内部情報として、現在そのバッテリー生産工場を共同で建設してくれるパートナーを模索中であり、

その主要候補が、なんと中国のバッテリーサプライヤーであるCATLBYDである可能性も報道されていて、

まずCATLに関してですが、こちらは世界第3位である日本のパナソニック、そして第2位である韓国のLGエナジーソリューションを差し置いて、

正真正銘、現在世界最大のバッテリーサプライヤーに君臨していますので、

そもそもアップルがこのCATLに話を持ちかけているということ自体は、なんら不思議ではないのですが、

それと同時に、世界第4位のバッテリーサプライヤーでありながら、自社で自動車の生産も行なっているという、これまた中国のBYDとも、現在水面下で交渉中と報道されていて、

一体なぜBYDというサプライヤーを選択しているのか疑問に感じた方もいると思いますが、

実はこの2つのバッテリーサプライヤーの共通点というのが、

どちらもLFPというバッテリーの種類に強みを持っているという点であるのです。

アップルカーに搭載される可能性のLFPバッテリー

というのも、このLFPと呼ばれるバッテリーセルの種類というのは、

電池の原材料として、最も希少な物質であるコバルトを一切使用しない、いわゆるコバルトフリーであり、

同じくその産出国が限定されているニッケルも使用しませんので、コストであったり、調達リスクを最も低減することができ、

したがって、その量産という意味において、現在最も注目されているバッテリーセルの種類の1つともなっていて、

すでに、私自身も所有している中国製のテスラモデル3のスタンダードレンジ+グレードが、CATL製のLFPバッテリーとなっていますし、

From: EVネイティブ

BYDに関しても、独自開発のLFPのバッテリーセルをBlade Batteryと命名して、

すでにBYDが発売している多くの電気自動車に導入しながら、外板も計画中という、一定の成功を収めていますので、

このLFPバッテリーで実績を持っているバッテリーサプライヤーを選択して、交渉を進めているのではないかと推測することができるのです。

アメリカ国内に建設したアップルと貿易摩擦を嫌がる中国勢

ただし、アップル側が今回の交渉において提示してきている条件というのが、

その建設するバッテリー生産工場は、お膝元でもあるアメリカ国内であるという条件となっているそうであり、

こちらに関しては、ほぼ間違いなく、現在のアメリカの大統領であるバイデン政権が、電気自動車に対して莫大な投資を行っている中において、

そのアメリカ国内におけるバッテリー製造への投資に対して、大幅な税制優遇を行ってくれるという点を、やはりアップル側が狙っているとみられますので、

Fordの新型EV「F-150 Lightning」にも自ら運転

果たして現在米中貿易戦争が激しさを増す中において、中国のバッテリーサプライヤーが、わざわざアメリカ国内にバッテリー生産工場を立てようとするのか、

非常に厳しい交渉が進められていることは想像に難くないと思います。

アップルカーは果たして本当に発売されるのか

何れにしても、今回の、世界最大のテック企業であるアップルの、電気自動車におけるコアテクであるバッテリーの生産工場をアメリカ国内に建設、

しかも中国のバッテリーサプライヤーとタッグを組んで建設するのかという続報に関しても、引き続きウォッチしていきたいと思います。

From: Reuters

Author: EVネイティブ

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