【2023年5月速報】日本のEV市場急成長! アリア大躍進も韓国ヒョンデ・テスラ販売失速 国内最新EV販売動向解説

日本国内における最直近の5月度の電気自動車の販売台数、販売シェア率、および人気の電気自動車の販売動向、中でも日産アリアの国内登録台数が急増しているという朗報とともに、そのアリアの競合車種である韓国ヒョンデIONIQ5の販売が激減、

中国BYDの販売台数がじわじわ伸びながら、2023年末にかけて販売が急増する可能性についても含めて、最新動向をアップデートします。

史上最高のEVシェア率を達成したが、、

まず、今回紹介するのは我々日本国内の電動化動向についてです。本チャンネルでは毎月アップデートを行っており、特に2022年に突入してから、電気自動車(EV)の販売台数が急上昇しています。

その中でも特に注目すべきは、新型EVが次々と国内で発売されている点です。具体的には、2022年3月に始まった日産アリアの納車を皮切りに、日産サクラと三菱ekクロスEVといった軽自動車セグメントのEV、トヨタbZ4X、スバルソルテラ、メルセデスEQB、EQE、EQS、BMW i4、i7、アウディQ4 e-tron、フォルクスワーゲンID.4、ヒョンデIONIQ5など、2022年だけでもこれだけの新型EVが投入されました。

そして2023年に突入してからも、BYD Atto3、BMW iX1、レクサスUX300eのモデルチェンジ、およびレクサスRZ、BMW i5、メルセデスEQS SUVなど、まだ半年も経っていないのにさらに車種が増え続けています。

この新型EVの増加によって、EVの販売台数は確実に増加しています。

直近の5月度のEVの販売台数を見ていきますが、バッテリーEVとプラグインハイブリッド車の合計台数は、なんと10,085台でした。これは4月と比較してほぼ変わらず、しかし前年同月と比較すると、販売台数は倍以上に伸びています。これからの2023年後半戦で、どれほど販売台数が伸びるのかは大いに期待できるでしょう。

その一方で、新車販売全体に占めるEVの販売割合を示す電動化率を見てみると、2017年の3%中盤と比較すると、大きな変化は見られません。5月度における電動化率は、3.71%を記録しました。これは2023年に突入してからの最高値ではありますが、それほど大きな変化はありません。

こちらについては、6月から販売が始まった軽自動車セグメントのEV、日産サクラと三菱ekクロスEVの販売が増加したことが影響しているかもしれません。新車全体の比率としては、それほど大きな伸びを見せていません。

一方、EVの販売が盛り上がりを見せている日本市場ですが、これは主に日産サクラの販売台数が増加しているためで、他のEVの販売台数が大きく伸びているわけではありません。

また、こちらは年間のEV販売台数の変遷を示したグラフですが、2023年はまだ5ヶ月しか経過していないにも関わらず、既に2021年の年間販売台数を追い越しています。2022年と比較してもその成長が見て取れることから、2023年の年間販売台数は14万台前後に達する可能性があると推測できます。

しかし、毎年話題となる電気自動車購入の際の補助金の動向についても引き続き注意が必要だと思います。

バッテリーEVの市場シェアについて、日本は他の主要な自動車製造国と比較して遅れています。ドイツは月間で約15%、中国は20%以上のバッテリーEVシェアを持っています。一方、日本のバッテリーEVシェアはわずか2.4%と、特に中国と比較すると10倍以上の差があります。

さらに、新興市場のタイと比較しても日本は遅れています。2022年以降、中国メーカーによる新型EVの投入が相次いだ結果、タイ市場のバッテリーEVシェアは6%以上に上昇しました。つまり、日本市場はタイ市場にも追い越されてしまったのです。

日産サクラはリーフの倍以上の販売台数を達成

日本で人気のEVについて見てみると、日産の新型EV「サクラ」が頭一つ抜け出しています。2023年の5ヶ月間で既に16,000台以上が販売され、2位の日産リーフ(約6,000台)を大きく引き離しています。一方、テスラを含む輸入車メーカーのEV販売台数も累計で約6,000台を達成しており、このカテゴリーでのバッテリーEVのシェアは6.2%に上ります。

これらのデータから見て取れるのは、日本のバッテリーEV市場がまだ成熟していないという事実です。その一方で、新型EV「サクラ」の強い販売実績や輸入車メーカーのEV販売台数の増加など、バッテリーEVの普及を後押しするポジティブな要素も存在しています。これらの要素が今後どのように市場に影響を与えるか、引き続き注意深く観察していく必要がありそうです。

好調な車種である日産アリアの販売台数は、驚くべきことに5月には1,296台となり、販売開始から1年以上経った段階で史上最高の販売台数を記録しています。特に3月以降は毎月1,100台以上が販売されており、初期に指摘されていた供給不足の問題が大幅に改善されていると考えられます。

しかし、懸念点としては、アリアの海外での販売動向です。日本国内の販売台数は着実に増加していますが、欧州と北米市場での販売台数は大幅に伸びていません。これは、欧米市場の需要が期待を下回ってしまっている可能性を示唆しています。

テスラとヒュンダイの販売動向にも懸念があります。テスラの販売台数は約213台で、減少傾向にあります。そのため、6月だけで800台以上の販売を達成しなければ、前四半期の販売台数を超えることはできません。これは、テスラが日本市場で苦戦している証拠であり、日本がテスラにとって最も厳しいマーケットである可能性があります。

同様に、韓国のヒュンダイも苦戦しています。納車が始まった2022年6月以降、IONIQ5の販売台数は史上最低の17台にまで落ち込みました。しかし、この秋には新型のコナエレクトリックが発売予定であり、一定の販売台数が期待できます。

中国のBYDについては、販売台数が141台と3月に続く高水準を維持しています。さらに、今年の8月には新型のコンパクトハッチバック、ドルフィンの発売が予定されており、その販売台数はAtto 3を大きく上回ると予想されます。そのため、2024年にはBYDがテスラの販売台数に迫る可能性すらあります。

From: JADAJAIA全軽自協

Author: EVネイティブ