【2023年コスパ最強EV】右ハンドル市場のオーストラリアメディアに動揺が広がった「ドルフィン」の衝撃の値段設定

BYD

ついに右ハンドル市場であるオーストラリア市場において、我々日本市場でもその導入が待望されているBYDドルフィンの正式な注文受付がスタートしながら、その値段設定についてが、想定をさらに下回る驚きの値段設定であったことを受けて、

果たして2023年コスパ最強のEVとして、日本国内でどれほどおすすめできるのかについてを解説します。

ドルフィンが右ハンドル市場でも発売スタート

まず、今回取り上げたい電気自動車は中国BYDの最新EV、Atto3についてです。この中国BYDは、2023年の1月に初めてAtto3の正式発売をスタートし、3月には実際の納車を開始しました。それにより、2023年5月時点でのBYDの年間販売台数はすでに440台に達しています。

確かに、まだ大きな販売台数ではないものの、昨年2月に日本に正式進出した韓国のヒョンデの販売台数よりは多いです。さらに、日本国内での販売拠点を順調に整備し、実際の車両に触れる機会を作っている点を考えると、中国BYDは現時点でうまくやっていると言えます。

その一方で、初のモデルであるAtto 3は、コンパクトSUVセグメントという日本でも人気のあるカテゴリーですが、その価格設定は440万円からとなっています。

私のように毎日世界のEV動向を追い続けている人間から見れば、コストパフォーマンスは非常に高いと感じますが、一般の消費者からすれば、コンパクトSUVが440万円というのは高いと感じるでしょう。もちろん、EV購入補助金として約65万円が適用されますが、それでもトヨタのカローラクロスのような類似サイズの車種が200万円からの価格設定であり、上級グレードでも300万円以内というのと比較すると、中国の電気自動車へ100万円以上余計に支払うことは正直なところハードルが高いです。

Atto3は中国で非常に人気があり、トップ5に君臨しています。それは、日本でいうところのカローラやノア、ルーミーのように売れている国民車です。また、タイやオーストラリアなどでもヒットしています。しかし、日本国内ではAtto 3の販売台数は非常に限られるでしょう。このチャンネルのおすすめランキングでもそれほどおすすめはしていません。

一方、日本でもおすすめしたいBYDの電気自動車がドルフィンというコンパクトハッチバックです。この車種は日本でも2023年中旬の発売がアナウンスされています。全幅は1800ミリ以下で非常に取り回しやすいサイズで、そして何よりも中国国内での価格設定はAtto3よりも60万円程度安いです。それから推測するに、日本ではAtto3よりもさらに安く買える見込みです。

そのため、コンパクトなサイズ感とコストパフォーマンスの両方から、日本でもおすすめの電気自動車となる可能性があります。

そのような背景を踏まえ、今回新たに明らかになったことは、ドルフィンの海外マーケットにおける価格設定が次々と公開され始めたということです。

タイ市場におけるEVの動向を定期的に更新していますが、ドルフィンの価格は概ね70万バーツ、つまり約300万円切りを果たすと予想されています。我々は先日、タイ市場でのEVシフトが急速に進む可能性を指摘しました。

今回新たに正式に発表されたのは、南半球のオーストラリア市場における価格設定です。このオーストラリア市場の価格設定に注目すべき理由は、我々の日本市場と同様に、オーストラリアも右ハンドル市場であるからです。輸送費や販売管理費などのコストは、日本と同様にかかります。さらに、オーストラリア市場ではすでにAtto3が販売されているため、オーストラリア市場のドルフィンの価格設定から、日本市場でのドルフィンの価格を高い精度で予測することが可能となります。

では、オーストラリア市場におけるドルフィンの詳細なスペック、そして価格設定を含む最新情報を、一挙に更新していきましょう。

まず、オーストラリア市場におけるドルフィンは、全体で3種類のラインナップが用意されています。具体的には、「Dynamic」、「Premium」、そして「Sport」です。

「Dynamic」と「Premium」は、44.9kWhと60kWhのバッテリーを装備し、EVの性能によって差別化されています。エクステリアカラーについては、「Premium」ではツートンから選べます。また、タイヤサイズもスポーティな印象を与える17インチを選べます。

一方、Atto3と同様に、自動運転支援システムやエアバッグなどの安全装備、内外装の装備内容、ヒートポンプシステムなど、基本的な装備は「Dynamic」でも全て標準装備となっています。この点は、エントリーグレードが安くてもオプションを追加していくと価格が高くなる日本メーカーのようなことはないと感じます。

さらに驚いたのは、最上級の「Sport」がオーストラリア市場で1000台限定でラインナップされたということです。これはホットハッチとしてチューニングされ、専用のホイールやボディキットが装着されています。足回りも専用のチューニングが施されています。

通常のドルフィンはかわいい印象ですが、この「Sport」グレードはまるでオラオラ系のように変身します。「Sport」グレードは2024年に納車が開始される予定です。通常のグレードは2023年9月から納車が開始されるのに比べて少し遅れますが、これは中国国内でもまだラインナップされていない特別なグレードです。

恐らくですが、2024年モデルのドルフィンは、中国をはじめとしたグローバル市場でラインナップされるものと考えられます。それゆえ、日本市場でも、通常グレードに加えて、この「Sport」グレードがラインナップされる可能性も十分に考えられます。

そして、満充電あたりの航続距離についてですが、欧州WLTCモードではエントリーグレードが340km、ハイグレードが427kmの航続距離を達成しています。これから、最も信頼できるEPA基準で考えると、最長で360km程度の航続距離を実現できる見込みです。

また、充電性能についても、Atto3と全く同じバッテリー容量を搭載しているため、同様の充電性能を達成します。すでにこのチャンネルで検証した結果から考えて、充電時間は約40分程度と予想されます。

これは、長距離走行を頻繁に行うSUVにとってはやや遅いと感じるかもしれません。しかし、今回のドルフィンはコンパクトカーとして、街乗りの頻度が高くなると想定可能です。そのため、必要十分なスペックであると考えられます。

さらに、44.9kWhのバッテリーを搭載したモデルでも、最大60kWの充電出力に対応しています。そのため、年に数回の関東県内への日帰り往復などでも、日産リーフよりも電力消費が低く、充電の入りも良いと考えれば、必要十分なスペックを達成しているといえるでしょう。

日本では330万円、補助金込みで265万円から!?

さらに、EVの性能以外についても新たな情報が明らかになっています。特に、エントリーグレードと高級グレード間での最も大きな差は、リアサスペンションの種類にあります。

ハイグレードモデルでは、アット3と同様にマルチリンク式が採用されていますが、エントリーグレードのスタンダードでは、トーションビームが採用されています。

通常、乗り心地という観点から見ると、トーションビーム式は劣ると言われています。これはスタンダードグレードにおける、数少ないコストカットの一部です。

この点については、実際に試乗してその違いを確認したいと思いますが、エントリーグレードを検討している方には、このサスペンションの違いは考慮すべき点だと思います。

そして、今回最も注目すべきは、その価格設定です。エントリーグレードはオーストラリアドルで38,890ドル、日本円に換算して約375万円という価格を実現しています。

また、EPA航続距離が約360kmの高級グレードも、オーストラリアドルで44,890ドル、日本円に換算して約433万円という価格を実現しています。

実はオーストラリアでは、同じマスマーケットセグメントにBYDの他にもMGが早くからコンパクトセグメントのMG4を発表し、その価格設定が38,990オーストラリアドルとなっていたため、BYDはその価格と競う形で価格設定を行ったと言われています。

そして、オーストラリアでは、アット3の価格設定が60kWh級のバッテリー搭載モデルで約492万円からとなっており、輸入車に対する関税の影響もあって、基本的に価格は高めに設定されています。

これらの情報を元にすると、ドルフィンの日本での価格設定を大まかに推測することが可能です。それによると、今回のドルフィンは、高級グレードで約390万円、エントリーグレードでなんと約330万円からという価格設定となる可能性が高そうです。

この価格なら、コストパフォーマンスに優れた電気自動車を求める多くの人々がBYDのドルフィンに目を向けることでしょう。

ドルフィンのコスパは日本国内のEVの中でも突出している

以上が今回の発表で明らかになったBYD ドルフィンの最新情報となります。これまで以上に、BYD ドルフィンの人気は高まりそうです。その優れたコストパフォーマンスは、新たなEV購入者を増やし、より広範囲のユーザーに向けて魅力を発揮することでしょう。

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From: BYD Australia

Author: EVネイティブ