【テスラ最新動向】モデルYよりも一回り小さいコンパクトSUV確定? 2023年株主総会で明かされた、次世代EVを超える”テスラの真のポテンシャル”とは

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テスラが2023年シーズンの株主総会を開催し、テスラ全体の販売台数を大きく伸ばすであろうサイバートラックの納車を2023年中に開始すると改めて主張しながら、そのサイバートラックををも凌ぐ、テスラ史上最強の販売台数となるであろう小型セグメントの次世代EVのティザー画像も公開、

そのテスラの株主総会で判明した最新動向を一挙にまとめます。

あなたはテスラの真の強みに気づいてるか?

イーロンマスクは、通商サイバーラウンドアップ2023でテスラの現状と将来の目標を説明しました。特に、マスタープランパート3では、電気自動車と内燃機関車のCO2排出削減効果を比較し、電気自動車のライフサイクル全体で55トン以上のCO2排出削減に寄与できると主張しました。また、電気自動車の普及が持続可能な社会への迅速な移行に必要だと訴えています。

さらに、アメリカでテスラのエントリーモデルであるモデル3が、BMW3シリーズやメルセデスCクラスなどの同セグメント車よりも安価になっていることを示しました。そして、大衆車セグメントのトヨタカローラと5年間9万6000km走行した際のトータル所有コストを比較すると、モデル3はカローラとほぼ同等のコストになることがわかります。これは、電気自動車が高いという時代が終焉を迎え始めていることを示しています。

テスラの強みは、EV単体の価値だけでなく、それに付随する様々な付加価値にあります。まず第一に、車両の安全性が挙げられます。テスラ車は、世界のあらゆる衝突試験で最高評価を獲得しています。また、OTAアップデートにより、車両性能や安全性を継続的に向上させることが可能です。例えば、エアバッグの展開角度の調整や衝突回避能力の向上が挙げられます。これらの点が、テスラの安全性を正確に評価する際に極めて重要であり、イーロンマスクも今回のイベントで強調していました。

安全性が高いことは当然。安全性を車両購入後でもOTAで継続的にアップデートできる点こそ注目ポイント。

次に、自動運転技術の進化として、FSDベータの最新情報が発表されました。2020年末にアメリカでローンチされたFSDベータは、市街地での全シナリオに対応した自動運転支援機能で、ローンチから2年以上経過し、その規模が拡大しています。

特に2023年に入ってから、FSDベータによる総走行距離が急速に増えており、すでに2億キロを超えています。テスラは、FSDベータを使用した走行データを独自に収集・解析し、改良した自動運転システムをOTAアップデートで配布することで、FSDベータの性能を継続的に向上させています。これにより、FSDベータの性能は今後さらに加速度をつけて向上し、イーロン・マスクが主張するように、ある一定の閾値を超えた段階で爆発的に性能が向上すると期待されています。

さらに、エネルギー事業の観点からも、テスラは大きな強みを持っています。EV向けのバッテリー量産効果を活かし、エネルギーストレージ向けのバッテリー量産ビジネスも展開しています。個人向けのパワーウォールやソーラーパネル、商業向けのメガパックなどが販売されており、特に商業向けの大型蓄電システムであるメガパックは、再エネシフトにおいて安定的な電源確保という観点で重要な役割を果たしています。

メガパックを中心としたエネルギー事業は、今後さらなる成長が見込まれており、現在の発電コストも化石燃料由来の発電方法と比較して競争力があります。さらなるバッテリー生産コストの低減や工場の稼働率向上によって、発電コストの競争力はさらに高まり、メガパックの需要が拡大することが予想されます。

すでに化石燃料由来の発電方法と比較してもコスト競争力が均衡し始めている

次世代EVはモデルYよりも一回り小さいコンパクトSUVとハッチバック?

3月に開催されたインベスターディで存在が明らかにされた次世代EVの最新動向が明らかになりました。特に注目すべきは以下の2点です。

  1. ティザー画像の公開: クーペタイプのクロスオーバーEVと思われる画像が公開されました。これは長らく指摘され続けていた、モデルYよりも一回り小さいコンパクトSUVセグメントの車両である可能性が高いです。
  2. 別の次世代EVの存在: 今回のティザー画像で示された車両以外にも、もう一種類の次世代EVが存在することが示唆されました。複数のアナリストが主張するように、これはコンパクトSUVとは別のハッチバックタイプのコンパクトカーである可能性が高いです。

テスラは、レアアース使用率ゼロで1000ドルで製造可能な次世代型ドライブユニット、100%48ボルトシステム導入を達成した次世代EVを2車種も導入する予定です。それら2車種だけで、年間販売台数が500万台にも達すると予測されています。

モデルYは現在世界で最も売れている車のトップ争いを演じており、2023年には世界で最も売れる車両になる可能性があります。このような状況を考慮すると、年間販売台数500万台という予測も現実的に達成される可能性があると言えます。

株主総会での発表では、サイバートラックの納車開始が2023年中に行われる方針が再確認され、北米のピックアップトラック市場での成功が期待されています。また、新型ロードスターのデザイン確定が今年中を予定し、2024年中の生産開始を目指していますが、これらはイーロンタイムでの計画であるため、遅れが予想されます。

テスラの株価に一喜一憂している間は、テスラの真の価値には気づけていないでしょう

テスラInsuranceの地域展開や広告ビジネス実験も注目される中、特にゲームチェンジャーとされるのがテスラボットです。イーロン・マスクは今回、100億~200億台の需要が見込まれると主張し、テスラの中長期的価値の大半がテスラボットによるものだと自信を深めています。

テスラボットは、ロボット工学だけでなく、AI領域や生産技術に精通した企業が開発・生産できるものであり、まさにテスラの強みを活かせる事業です。自動運転技術や電気自動車の大量生産ノウハウ、軽量で長寿命の電池開発もテスラボットに活かすことができます。

イーロン・マスクは短期的な株価低調を予想していますが、テスラの真の価値を信じる株主にとっては、現時点の事業内容だけで株式を売買することは無意味でしょう。エネルギー、自動運転、ロボティックス分野でのポテンシャルを信じるならば、短期的な株価変動に一喜一憂する必要はありません。

From; Tesla

Author: EVネイティブ