【ホンダよ、ここまでか、、】N-ONEベースのEV登場で2026年までにEV4車種追加へ それでもホンダのEVシフトが失敗する理由とは?

ホンダ

ホンダが最新の電動化戦略を発表し、2030年までのバッテリーEVの生産台数を200万台以上にするという目標を設定しながら、軽自動車セグメントのN-OneベースのEVの販売も決定するなという最新動向、

それとともに、ホンダのEVシフトに対する大きな懸念点についても含めて解説します。

N-ONEのEVバージョンの発売が決定!

ホンダは、2023年ビジネスアップデートで、EVシフトを中心に、2輪事業も含めた今後の事業展開に関する方針を発表しました。すでに2040年までにグローバルで販売するすべての車両をバッテリーEVと水素燃料電池車のみにするという大方針が示されており、それを達成するために2030年までに30車種ものEVを市場に投入する方針が発表されています。

ホンダは、トヨタや日産とは異なり、ハイブリッド車を含めた内燃機関車を完全に捨て去るという決断を下しています。これは、ハイブリッド車開発に莫大なコストをかけていた日本メーカーとしては、非常に大きな決断です。

ホンダのビジネスアップデートでは、地域別のEV戦略についても言及されています。特に、北米市場においては、2024年中に中大型SUVのプロローグと高級車ブランドアキュラから電動SUV ZDXを発売する予定です。これらのモデルは、アメリカの自動車メーカーGMとの共同開発で、GMのEV専用プラットフォームであるアルティウムプラットフォームを採用し、バッテリーもGMと韓国LGエナジーソリューションが合弁で立ち上げたUltium Cells LLCから供給を受ける予定です。

ホンダは、テスラを発端とするEVシフトに早急に対応するため、GMのEVテクノロジーを採用して迅速にEVをラインナップしようとしています。これにより、ホンダは今後のEV市場での競争力を強化し、持続可能な成長を目指すことができるでしょう。今後の動向に注目が集まります。

ホンダは北米市場において、GMと協業して開発される安価なEVを2027年中に投入する予定ですが、同時に独自開発のEVも展開する方針を表明しています。2025年中には、ホンダのEV専用プラットフォームであるE&Eアーキテクチャーを採用した中大型セグメントの電動SUVを投入する予定で、ホンダとLGエナジーソリューションが合弁で建設中のバッテリー生産工場で生産されるバッテリーを使用することが予定されています。

E&Eアーキテクチャー

中国市場においては、e:Nアーキテクチャーという別のEV専用プラットフォームを導入し、迅速にEVをラインナップする方針を表明しています。2022年前半にはe:NS1e:NP1というコンパクトSUVを発売し、2024年前半にはe:NS2e:NP2という電動SUV第二弾を発売する予定です。また、2024年中にはe:N SUVプロローグを投入し、2025年ごろにはe:Nシリーズ第四弾となるe:N GTを発売する予定です。

ホンダは中国国内で2027年までに10車種ものEVをラインナップする方針を明らかにし、中国で販売するすべてのモデルを2035年までにバッテリーEVのみにするという目標を発表しました。これは水素燃料電池車を含まなくなったことから、中国市場においては純粋にバッテリーEV一本足打法を採用することが明らかになりました。

ホンダは、北米市場と中国市場において、協業や独自開発を通じてEVのラインナップを拡充し、持続可能な成長を目指す戦略を展開しています。今後のホンダの動向や、世界のEV市場における競争状況に注目が集まります。

今回の発表では、ホンダの日本市場におけるEV販売に関するアップデートがありました。2024年にN-VANベースの商用向けの軽EVを発売し、続いて2025年にはN-ONEベースの軽EVが導入される予定です。軽自動車セグメントは日本国内で高い販売割合を持ち、軽EV市場の盛り上がりを受けてホンダも参戦することになりました。

また、2026年には小型EVを2車種投入する予定で、少なくとも1車種が小型車セグメントとなる可能性が高いため、フィットサイズのEVが販売されるかもしれません。さらに、2025年から導入されるE&Eアーキテクチャーとホンダ独自の車載OSにより、ホンダ初のソフトウェアディファインドカーが日本市場で登場する可能性があります。

EVを乗ったことがない人がEVを作れるわけがない

しかし、ホンダはEVシフトで生き残るための崖っぷち状況にあるとも言われています。中国市場では、2027年までに10車種もの新型EVを投入する計画があるものの、現状では販売台数が伸び悩んでいます。EVだけでなく、充電インフラやソフトウェアの完成度、付加価値の提供が求められる時代になっており、ホンダ独自の強みが必要だと言われています。

ホンダは、日本市場や中国市場でのEVシフトに取り組む中で、独自の強みを生かし、競争力を持続的に高める必要があります。今後のホンダの動向や、世界のEV市場における競争状況に注目が集まります。

e:Nシリーズ第一弾は完全に不発に終わっている

ちなみにですが、今回の2023ビジネスアップデートにおける質疑応答の際に、個人的に驚愕した、 ホンダのトップ、三部社長の発言をご覧ください。

要約すると、ホンダは2040年までにEVシフトを完了させるという大方針を発表し、その目標に向けて前進しているように見えます。しかしながら、中国市場での最新のEV戦略は、現状不発に終わっており、内燃機関車も含めた自動車販売全体が急速に落ち込んでいます。

ホンダの経営層は、コロナウイルスによる渡航制限が中国のEVシフトの最新動向を把握できなかった原因の一部だと考えていますが、それは言い訳に過ぎません。中国市場で起こっているEVシフトは、単なるEVシフトではなく、EVならではの付加価値を追求したスマートEVシフトです。

ホンダの経営陣が、現地のEVスタートアップが提供する車載インフォテインメントシステムなどを実際に触って体感し、スマートEVシフトの本質を理解することが重要です。理解できていない限り、ホンダのEVは売れないでしょうし、そのような経営陣ではホンダがEVシフトで負けることは目に見えています。

経営陣は、まず自分たちが実際にEVを長期で運用し、ホンダ製EVと中国製EVを比較して、どの部分が劣っているのか、どのような点が使いづらいのかを実体験することが重要です。EVを運用したことがない人が良いEVを作れるわけがありません。ホンダはこの原点に立ち返る時が来ていると言えます。

From: Honda(Press Release)Honda(Youtube)

Author: EVネイティブ