韓国のヒュンダイグループが、アメリカ市場において電気自動車を生産するために、4年後である2025年までに、8000億円以上もの投資を、電気自動車に対して行うことを発表しました。
バイデン政権のEVシフトに各社が対応に追われる
まず、今回のヒュンダイグループに関してですが、韓国の自動車グループであり、直近でヒュンダイグループの威信をかけた電気自動車であるIONIQ5や、キアブランドからもEV6と、新型電気自動車を矢継ぎ早に展開し、その極めて高い電気自動車の質については、以前も複数回取り上げていましたが、
今回新たに明らかになってきたことというのが、そのヒュンダイグループがアメリカ市場のみにおいて、2025年までの4年間の間に、電気自動車を中心とする次世代技術に対して、74億ドル、日本円に換算して8000億円以上もの投資を行うことが発表されたということで、
特に注目なのが、来年である2022年から、ついにアメリカ国内において電気自動車を生産するために、その生産設備に対する投資を強力に行なっていくということであり、
というのも、今年から新たに政権に就任したバイデン政権に関しては、電気自動車の普及促進に対して1740億、日本円に換算しておおよそ20兆円規模の投資を行うことを表明してはいるものの、その支援対象というのが、アメリカ国内で生産される電気自動車に制限される公算が高いということで、
このバイデン大統領については、就任前から「再エネや電気自動車という環境政策を通して、アメリカの雇用を創出する」ということを政策の理念として掲げていましたので、
その電気自動車生産のためのパーツなども含めて、アメリカ国内で生産しなければならない、ということなのです。
したがって、特に海外メーカー勢に関してはその対応に追われている最中であり、今回のヒュンダイグループについては、早速そのバイデン政権の政策に対応してきた格好であり、特に電気自動車において重要な大容量のリチウムイオンバッテリーのサプライヤーである、
同じく韓国のSKイノベーションについては、直近で、同じく韓国のLG化学と係争中でしたが、ようやく和解に至り、アメリカ国内においてもバッテリー生産の事業を継続することができましたので、
おそらくその2022年からアメリカ国内で生産をスタートさせるであろう、ヒュンダイのIONIQ5とキアのEV6の生産のタイムラインについても、特に遅延なく進捗することができると思います。
米ジョージア州に建設中のバッテリー工場
アメリカ市場用のIONIQ5のワールドプレミアも間も無く開催
このように、政府主導で急速に電動化に舵を切ろうとしているアメリカ市場においては、各社がその対応に追われながらも、
アメリカ最大の自動車メーカーであるGMについても2035年までには、発売する700万台以上もの自動車を、セグメントにかかわらず例外なく全て電気自動車を中心とするゼロエミッション車にすることを表明し、その電気自動車の開発に兆円規模の投資を行っていたり、
GMC Hummer EV GM Ultium Battery Factory
そして今回のヒュンダイグループについても、各社に先駆けて早速アメリカ市場における電動化戦略を発表してきましたので、特にメイドインUSAの電気自動車の、実際の生産開始時期についても注目していきたいですし、
ちなみに、アメリカ市場におけるIONIQ5のワールドプレミアも、この5月中に開催されることが決定してもいますので、特に注目すべき、アメリカ市場において採用されるEPAサイクルにおけるIONIQ5の航続距離、
さらに、その高い充電性能を発揮するための充電インフラ整備をどのように構築してくるのかについても、わかり次第情報をアップデートしていきたいと思います。
From:ヒュンダイ
Author:EVネイティブ