【2022年ベストEVはこれだ!】待望のテスラモデルYの航続距離がさらにアップ&加速性能は大幅ダウン

アリア

現在日本市場においても待望されている中国製のテスラモデルYについて、そのスペックが大幅アップデートされ、

航続距離の向上とともに、加速性能が大幅に落ちてしまっているという、モデルY購入を悩ませる新たなアップデートが発生しました。

モデルYの日本発売間近!

まず、今回の中国製のモデルYに関してですが、

すでにお膝元でもある中国国内、および8月中から、

電気自動車の販売台数が急増しているヨーロッパ市場においても、順次出荷がスタートし、

特にその大量のモデルYのおかげもあって、

電気自動車最先進国家であるノルウェー市場の電動化率は、すでに90%を達成し始めているという、

極めて人気の高い車種となっています。

また、いよいよお隣香港市場においても納車がスタートしていたり、

イギリス市場、さらにはオーストラリア市場においても、正式な注文受け付けがスタートしているという、

つまり、我々日本市場と同じ、右ハンドル市場においても、順次発売・納車がスタートしているということ動きからも、

右ハンドル市場でありながら、電気自動車発展途上国家として、

何かと後回しにされている日本市場においても、いよいよモデルYの正式な発売がスタートするのではないか、

という情報が水面下で激しくなってきている、という背景があったのです。

予想通り、素のモデルYのアップデートが来ました

そして、直近の中国製のモデルY、さらには、すでに発売中であるモデル3については、

様々なアップデートが矢継ぎ早に行われてもきているということであり、

特にモデル3に関しては、本国である中国市場においては、すべてのグレードで航続距離が伸び、

さらに我々日本市場においても、一足早く、ロングレンジグレードにおいて、

欧州WLTCモードにおいて、もともとの580kmという航続距離から、614kmにまで向上しています。

さらに、今回のモデルYのアップデートに関しては、

一足先にロングレンジとパフォーマンスにおいてアップデートが行われ、

実際にロングレンジグレードの航続距離が、

中国で一般的に採用されているNEDCサイクルにおいて、もともとの594kmから640kmへと、航続距離が大幅にアップし、

特に、搭載バッテリー容量を78.4kWhにまで増量したことが、その航続距離の延長に寄与したのではないかと解説していました。

しかしながら、本メディアにおいては、中国テスラのホームページ上の情報だけではなく、

中国の新車情報を登録する公式機関であるMIITの資料から、

ロングレンジやパフォーマンスだけではなく、エントリーグレードであるスタンダードレンジグレード、

現在は、ただのモデルY、素のモデルYという名称になっているわけですが、

この素のモデルYのスペックに関しても、

さらなるアップデートバージョンのモデルが登録されているという情報を取り上げて、

おそらく素のモデルYについても、程なくしてアップデートバージョンに更新されるのではないか、という解説を行なっていたわけなのです。

そして、そのような背景において今回新たに明らかになってきたことというのが、

そのエントリーグレードである素のモデルYが、

本メディアの推測通り、ついにアップデートを行なってきたということであり、すでに8月中にも解説を行なってはいますが、

モデルYの購入を真剣に検討している方に向けて、その最新スペック、

および、我々日本市場に導入された場合の実際の発売時期・値段設定についても、徹底的に予測していきたいと思います。

EPA航続距離で429kmを達成

まず、もともとの素のモデルYというのは、

電気自動車としての質を左右する、搭載バッテリー容量が60kWhであったわけですので、

この点に関しては特に変化がなかったわけですが、

気になる満充電あたりの航続距離については、

中国で一般的に採用されているNEDCサイクルにおいて525kmという数値から、

中国が最近になって採用し始めている、CLTC-Pサイクルにおいて545kmと、なんと20km分もの航続距離の改善が確認されたわけなのです。

ただし、今回の変更点については、いくつか注意しなければならない点が存在し、

まずは、航続距離の基準が、NEDCサイクルからCLTC-Pサイクルに変更されているという点であり、

したがって、航続距離の基準が異なっているため一概に比較はできないものの、

こちらの基準の違いについては、その計測方法に大きな違いがなく、

最新のCLTC-Pサイクルについても、NEDCサイクルと同様に実用使いにおいては参考にならないわけですので、

何れにしても、航続距離がわずかに増加したということには変わらない、

朗報である、ということにはなりそうです。

そして、こちらのCLTC-Pサイクルについては、

どちらにしても、実用使いにおいては参考にならないわけですから、

高速道路を時速100kmでクーラーをつけても達成可能であるというような、実用使いにおいて最も信用に値するEPAサイクルに変換してみると、

現状概算値とはなりますが、おおよそ429km程度を達成しているものと推測することができるわけで、

したがって、テスラから発売されるSUVセグメントの電気自動車については、

最も信用に値するEPAサイクルにおいて、約429kmという航続距離が、最低限達成することのできる航続距離である、

というようにイメージしていただければ、

やはりテスラの求めている電気自動車の質の高さがお分りいただけると思いますし、

この素のモデルYというエントリーグレードであったとしても、

多くの方にとって、必要十分なスペックを達成することが、できているのではないでしょうか?

加速性能が大幅悪化は個人的にキビシイ、、

ただし、今回の最新型である素のモデルYについて、航続距離の延長というアドバンテージとともに、

唯一スペックが落ちた点が存在するという点は、同時に押さえておかなければならず、

それが、今回の航続距離の延長というのは、搭載バッテリー容量を増やしたことによるものではなく、

搭載モーターを変更したことによるものであると推測することができていたわけですが、

その搭載モーターの変更によって、出力やトルクが、

元々の220kW・440ニュートンから、202kW・404ニュートンへと幾分悪化してしまい、

したがって、時速100kmまで加速するのにかかる時間が、

現状の5.6秒というタイムから、なんと6.9秒と、明らかな悪化を見せてしまっている、ということなのです。

こちらの6.9秒という数値というのは、確かに現在発売されている多くの電気自動車と同等、

むしろ速いタイムを記録することには変わらないわけですが、

やはり、特にイーロンマスクの信条である、遅い車は作らないという考え方として、

ベースグレードであったとしても、今まで6秒を大きく超えるようなグレードを設定してこなかったテスラとしては、

かなりのでチューニングであると感じてしまったのは、私だけではないはずです。

したがって、確かに電気自動車における質として、

最も重要な指標の1つでもある航続距離をさらにアップグレードしてきたという点は、非常に賞賛することができる一方で、

そのテスラがこれまで重要視してきた加速性能が、かなり悪化しているという点は、

個人的には、テスラの大きな魅力が失われたようにも感じますので、

その20km程度分の航続距離延長であれば、

元々のグレードの方が、よりテスラ車としての価値が大きいようには感じます

素のモデルY vs 日産アリアB6

そして、今回改良された素のモデルYの値段設定に関してですが、元々の値段設定から変更はなく、

中国市場において27万6000元

日本円に換算して、およそ493万円ということになりますので、

何れにしても、2022年以降に発売される電気自動車SUVとして、極めて競争力のある1台に仕上がっていると思います。

それでは、今回のモデルY、特に我々日本市場においても、その発売が待望されている素のモデルYに関して、

そのガチンコの競合車種でありながら、

こちらもちょうど直近で詳細なスペックが公開された、日産アリアとを、

そのスペックを一挙に比較してみたいと思います。

まずはじめに、搭載バッテリー容量に関してですが、

モデルYが60kWhというバッテリー容量を搭載しているのに対して、

アリアの方も66kWhと、やはり同様にミッドサイズ級のバッテリー容量をラインナップしながら、

どちらの車種に関しても、さらに搭載バッテリー容量を増やしたロングレンジグレードをラインナップしています。

そして、気になる満充電あたりの航続距離に関しては、最も信用に値するEPAサイクルにおいて、

モデルYが429km程度を達成する見込みであるのに対して、

アリアが概ね372km程度ということになっていますので、

この満充電あたりの航続距離については、

同じエントリーグレードながら、モデルYに分があるということになると思います。

充電性能ではなく充電環境に明確な違い

次に充電性能に関しては、

モデルYが最大170kWという出力を許容することができるのに対して、

アリアも130kWという出力を許容することができるわけですので、

実際に80%充電するまでにかかる時間も、30分程度と、

この充電性能という観点では、どちらも極めて質が高く、大きな差は見られないわけですが、

やはり本メディアにおいて繰り返し指摘している点というのは、

その充電性能を発揮することのできる充電インフラを整えているのかという点であり、

モデルYに関しては、全国の主要都市部には、テスラ専用のスーパーチャージャーを配備しているため、

その170kWという充電性能を、

今後さらに普及が進んでいく最新のV3スーパーチャージャーによって、発揮できる機会がさらに増えていくわけです。

しかしながら、アリアに関しては残念ながら、

その130kWという充電性能を発揮することができる急速充電器が、全国に1台も存在していないばかりか、

しかも、そのB6の商談がスタートしているのにも関わらず、

電気自動車における重要な、130kW級の充電インフラの話が全くと言っていいほど上がってきていませんので、

確かに350kW級という公共の超急速充電ネットワークが大陸横断的に配備されている欧米市場においては、

その充電性能という観点において、両車種とも高い性能を発揮できると言えるわけですが、

この我々日本市場における、電気自動車のユーザーエクスペリエンスという観点でいうと、

現状明らかにモデルYの方が上をいくと断言することができそうです。

何れにしても、日産が11月末に開催する今後の電動化戦略の発表会において、

このアリアの充電性能を発揮することができる充電インフラ戦略を発表してくるのかが、

このアリアの充電性能を決定づける、大きな分水嶺となるでしょう。

値段設定は500万円前半でガチンコに

また、加速性能については、今回のモデルYの加速性能の抑制によって、

もはや大差がなくなってしまいましたので、

個人的には、テスラの大きな優位性の一つであり、

アリアとの比較で大きな差別化ポイントであった、この加速性能という観点では、

どちらも同じようなスペックである、ということになると思います。

また、車重に関しても、ほとんど同じということになったわけですが、

やはり、そのサイズ感という観点では、モデルYの方が一回り大きいサイズ感となり、

特に全幅が1850ミリを大きく超えて、1921ミリというサイズ感、

それこそポルシェマカン程度の大きさにまで達してしまうという点、

そして、それによる最小回転半径にも大きな差が出てしまっているという点を考慮すると、

特に、この日本市場という観点においては、

全体的にアリアの方に親近感が湧く方が多いとは推測することができそうです。

そして最後に、最も気になっているであろう値段設定に関してですが、

アリアに関しては、すでに539万円からという値段設定を実現することができているわけですが、

それに対して、モデルYはというと、

先ほどの説明した、中国本国における値段設定は、日本円に換算して493万円程度であるわけですが、

こちらの値段設定から、日本市場への輸送費や、諸々の諸経費の積み増しによって、本国よりも高額となるわけで、

仮にその上げ幅が、すでに発売中であるモデル3の上げ幅と全く同様であった場合、

我々日本市場において、素のモデルYの値段設定というのは、

おおよそ526万円程度となるのではないかと推測することができそうであり、

そうなった場合、モデルYとアリアのエントリーグレードの値段設定というのは、

まさにガチンコの値段設定ということになるわけなのです。

EVのオールラウンダーか、”日本車”としての完成度か

このように、2022年に我々日本市場で発売される予定の電気自動車であるテスラモデルYというのは、

直近のアップデートによって、さらに航続距離が延長され、

多くの方にとって、エントリーグレードであったとしても実用的なスペックを達成した、

まさにオールラウンドな電気自動車SUVとなったわけで、

それとともに、日産が2022年の2月中の納車スタートをアナウンスしてきた、クロスオーバーEVであるアリアに関しても、

特に最も気になる値段設定という観点では、まさにガチンコな値段設定を実現してきたわけです。

よって、本メディアの重要視している電気自動車としての質という観点では、

やはりモデルYのスペックが優れていると結論づけたい一方で、

これまで電気自動車を購入してこなかった方の中には、

やはり国産の電気自動車を購入したいが、なかなか満足なスペックを達成した電気自動車がなかったという方が、

特に日本車特有のアフターサービスの安心度を重視する日本人には、たくさん存在すると思いますし、

もちろん電気自動車としての質以外の見魅力などでも、モデルYだけでなくアリアにも魅力を感じている方もいるでしょうから、

何れにしても、この2022年というのは、

間違いなく日本市場における電気自動車元年となることは確定的なわけですので、

もちろんトヨタbZ4XやスバルSolterraのより詳しいスペックが明らかとなってから、

改めて電気自動車SUVのスペックを比較したいと思いますし、

さらに多くの電気自動車が日本市場でも購入することが可能となる未来に、大いに期待していきたいと思います。

From: Tesla China

Author: EVネイティブ