フォルクスワーゲンの新型電気自動車であるID.3が、ついにバッテリーからの発火事故を起こしてしまいました。
フォルクスワーゲン本気EV初の発火事故
まず今回のフォルクスワーゲンについてですが、
現在トヨタとともに世界最大級の自動車メーカーでありながら、既存メーカーの中で最も電動化にコミットしている企業でもあり、
すでにアウディやスコーダ、ポルシェなどを含めたグループ全体で、10車種以上の完全な電気自動車をラインナップし、
今後も世界最大の生産体制という強みを生かして、その電気自動車の生産体制を大幅に高めていくことを表明しているのです。
しかしながら、今回明らかになってしまったことというのが、
その中核ブランドであるフォルクスワーゲンブランドが発売した、電気自動車専用プラットフォームを採用した本気の電気自動車であり、
ようやく昨年である2021年の9月から発売をスタートしていた、コンパクトハッチバックであるID.3が、ついに発火事故を起こしてしまったという悲報となっていて、
こちらは確定したわけではありませんが、おそらく今回のオランダで発生した発火事故が、ID.3初の発火事故ということになりそうです。
そして、その発火事故に関してですが、充電器、おそらく普通充電器を外した後に煙が上がっていることを発見し、すぐに車から退避したということで、
つまり、充電によって発火事故が発生してしまったと推測することができますので、
まずは今後の事故調査を経て、フォルクスワーゲン側からの、いったい何故このような発火事故が発生してしまったのか、
さらには、現在その販売台数で好調な、ヨーロッパ全土を走っているそれ以外のID.3には同様の問題は発生していないのか、
などに関する続報に注視していきたいとは思います。
発火事故ゼロのリーフよりも高性能バッテリーを搭載しているが、、
ただし、一点今回のID.3の発火案件について推測することができてしまうのが、
今回の発火事故についてもバッテリーセルの不良によるものかもしれない、ということで、
というもの、今回のID.3を始め、現在フォルクスワーゲンの電気自動車専用プラットフォームであるMEBプラットフォームに搭載されているバッテリーというのは、
韓国のバッテリーサプライヤーであるLGエナジーソリューション製のバッテリーであり、
そのバッテリーセルの種類というのが、日産リーフで採用されているバッテリーセルの形状である、ラミネート型のバッテリーセルでありながら、
セルの種類についても、リーフと同じく三元系のバッテリーセルを採用し、しかもその三元系の中でもNMC721呼ばれる、
リーフで採用されているとみられるNMC523というバッテリーセルの種類よりも、よりエネルギー密度を高めたバッテリーセルである、
つまり、より長い航続距離を発揮することのできるバッテリーセルである、ということなのです。
発火原因はLG製のバッテリーセル?
しかしながら、以前も解説している通り、今回のLGエナジーソリューション製のバッテリーセルについては、
すでにヒョンデ、そしてGMの電気自動車ともに大規模なリコール問題へと発展してしまっていて、
おそらくそのどちらも、LG側のバッテリーセルの不良によって引き起こされた発火事故ですので、
したがって、今回のID.3の発火事故に関しても、そのLG側が供給しているバッテリーセルに問題があるのではないか、ということなのです。
何れにしても現状においては、いったい何が原因となって発火してしまったのかが、何もわかっていない状況ではありますが、
やはりすでに累計で22万台を超える電気自動車のリコール問題へと発展してしまった、
韓国LGエナジーソリューション製のバッテリーへの信頼性は、残念ながらかなり低くなってしまっているというのが、世間一般の味方でもありますので、
果たして今回のフォルクスワーゲングループ全体で採用されているバッテリーセルには問題ないのか、
それともフォルクスワーゲンのMEBプラットフォームのバッテリーマネージメントシステムに問題があるのか、
どちらにしても、すでに大規模な台数が世界中を走り始めてしまってもいますので、
この動向には、特に最新情報がわかり次第アップデートしていきたいと思います。
From: Meternieuws, via InsideEVs
Author: EVネイティブ
コメント