【日産の逆襲が始まる】北米市場で日産リーフを大幅値下げ!実質216万円から購入可能へ

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日産が北米市場においてリーフの大幅値下げを断行し、最大で72万近い値下げ額を達成しながら、

なんと実質217万円から購入することができてしまうという、圧倒的なコストパフォーマンスを達成してきました。

リーフは世界で二番目に人気のEV

まず今回の日産リーフに関してですが、2010年の12月にワールドプレミアが開催された世界初の本格量産電気自動車となっていて、

すでにグローバルで50万台以上、直近である2021年3月時点においては、累計52万4000台以上を販売(サステナビリティ・レポート2021、16ページ)し、

今回のリーフに関しては、2021年8月現時点においてグローバルで2番目に売れている電気自動車であり、

途中でテスラのミッドサイズセダンであるモデル3に、その累計販売台数は抜かされてしまっていますが、

それでもすでに発売をスタートしてから10年以上も経過しているのにも関わらず、

その電気自動車の販売台数が急増しているヨーロッパ市場を中心に、今でも一定の販売台数を達成している、

いわば世界で最も信頼されている電気自動車の1つであるわけなのです。

実際問題として、その52万4000台以上の販売台数を達成しているリーフについては、

バッテリーからの自然発火案件などという、バッテリー関連のクリティカルな事故は今だにゼロという、

まさにこちらは、地球上で唯一と言っていいほどの安全性を達成している電気自動車でありますので、

もしかしたらこのような安全性を評価されているからこそ、並み居る強豪車種が台頭している中においても一定の販売台数を達成しているのかもしれませんが、

何れにしても、その世界で最も安全でありながら、2番目に人気の電気自動車である日産リーフと、

現状世界で最も人気のある電気自動車であるテスラモデル3の2車種を所有しているという、まさに世界で人気の電気自動車を複数所有することによって、

その世界の電気自動車のトレンドにキャッチアップするという私自身の考えも、おわかりいただけるのではないでしょうか?

北芸市場では相対的なプレゼンス低下

ただし、そのモデル3の台頭を始め、現在世界では、リーフを超える質の高い電気自動車が次々と販売され始めてもいて、

すでに電気自動車戦争が勃発しているヨーロッパ市場については本メディアでも散々解説していますので、今回は割愛しますが、

もはやリーフのお膝元でもある我々日本市場においても、すでにモデル3がその販売台数という観点でもリーフを上回ってすらいる状況なのです。

そして今回フォーカスしたい北米市場に関しても全く同様となっていて、

特にテスラのお膝元ということもあり、すでにテスラとの販売台数は雲泥の差をつけられながら、

さらに、アメリカのGMから発売されているシボレー・Boltについても、

同セグメントのハッチバックながら、その販売台数ではリーフの2倍以上という差をつけられてしまっていますので、

何れにしても、やはりモデル末期感が否めないリーフについては、今後さらにその販売台数が低迷していってしまうと想定されていたわけなのです。

From: InsideEVs

しかしながら、そのような背景において今回新たに明らかになってきたことというのが、

その北米市場において、日産側がリーフの値段設定を大幅に値下げしてきたということで、

現在5種類のグレードを設定していますが、その全てのグレードを一斉に値下げし、

最大で6570ドル、日本円に換算して、衝撃の71万5000円ほどという大幅値下げを断行してきましたので、

果たしてその大幅値下げによって、そのモデル末期のリーフの販売台数をどれほど巻き返すことができるのかについてを、

北米市場で売れている強豪EVの、テスラモデル3とシボレーBoltとを比較しながら徹底的に考察していきたいと思います。

電気自動車としてのコスパで競合EVに敵わず

まずはじめにラインナップに関してですが、今回はその車種のエントリーグレードを記載し、

リーフについては、搭載バッテリーが40kWhバージョンと、さらに大きい62kWhのバッテリーを搭載したe+の2種類をラインナップしています。

そして、気になる満充電あたりの航続距離に関してですが、

この北米市場において一般的に採用され、高速道路を時速100kmでクーラーをつけても達成可能であるというような、実用使いにおいて最も信用に値するEPAサイクルにおいて、

40kWhが240km、e+が364kmという航続距離を達成しているのに対して、

モデル3が423km、さらにBoltに関しても415kmという航続距離を達成し、

上級グレードであるe+であったとしても、概ね50kmほどの差が開いていますので、この点において、やや物足りないスペックであると感じる方もいらっしゃるかもしれません。

さらに、その充電性能に関してですが、e+に関しては最大70kWという充電出力を許容できるのに対して、

モデル3に関しては、最大170kWという最大充電出力を許容することが可能であり、

そして何よりも、テスラは特にお膝元である北米市場においては、独自の急速充電ネットワークであるスーパーチャージャーが普及していますので、

その充電性能の高さとともに、この点では頭5つ程度飛び抜けている強みとなっていると思います。

ただし、そのサイズ感に関してですが、モデル3はミッドサイズセダンであり、

リーフとBoltのハッチバックよりもひと回り大きいながら、セグメント自体も大きく異なるため、

確かに電気自動車としての質は圧倒されながらも、リーフやBoltについても、

特に通勤や買い物などの日常使いにおいては、その広大な国土を持つ北米市場においても一定の需要を抱えていると思われますし、

だからこそ、特にコンパクトハッチバックであるBoltについては、北米市場において、モデルY、モデル3に次ぐ、4ヶ月間で13000台以上の販売台数を販売し、

第3位という販売台数の結果を残すことができているのです。

コンパクトハッチバックのBoltはアメリカ市場でも人気車種

したがって、この北米市場におけるセカンドカーとして、今回のリーフやBoltはその需要を喚起することができるのではないか、

つまり、その満充電あたりの航続距離や充電性能が多少見劣りしていたとしても、実はそこまで問題視する必要はなく、

したがって、そのセカンドカーを購入する際に重要な判断材料である値段設定が、より重要度を増すわけであると推測することができるのです。

大幅値下げで実質216万円から購入可能に

そして、その最も気になる値段設定に関してですが、まずこちらに記載されているのが、値段改定前の値段設定であり、

やはりこのように見てみると、Boltに航続距離という観点で圧倒されている40kWhのリーフの値段設定は、そのBoltとほぼ一緒であったり、

さらにe+とモデル3がほぼ同じような値段設定でありましたので、まさにその販売台数の結果からも見て取れるように、

ファーストカーとしてであればモデル3、そしてセカンドカーとしてであればBoltを選択する流れとなってしまっていたのです。

リーフは価格改定前では競争力に乏しかった

しかしながら、今回の値段改定によって、40kWhのリーフに関しては27400ドルから、日本円に換算してなんと298万円と、

300万円を切ってきたという、その金額以上のインパクトを発揮し、

さらにe+に関しても日本円で352万円と、モデル3よりも圧倒的に安くなりましたので、

この時点においても、確かにファーストカーとして、モデル3からリーフを選択すると考える方はマイノリティであるとは思いますが、

セカンドカーとしてであれば、Boltよりも、むしろリーフの方がよりコスパが高くなりそうですので、

そのBolt以上に競争力のある電気自動車となったのではないでしょうか?

価格改定後であれば、リーフを200万円台で購入可能に

さらにその上、この値段設定についてさらに付け加えてしまうと、

実はモデル3とBoltに対しては、アメリカの連邦政府からの7500ドル、日本円に換算しておよそ82万円ほどの税額控除が適用できないのですが、

今回のリーフに関しては満額適用することができますので、その連邦政府からの税額控除を適用すると、

なんと40kWhバージョンのリーフは2万ドル以下、日本円に換算して衝撃の216万円から購入することができ、

モデル3と比較しても半額以下という、驚愕の値段設定を実現してきていますし、

EPAサイクルにおいて364km走行することができるe+に関しても、日本円にして271万円から購入することができてしまいますので、

少なくともセカンドカーとして電気自動車を購入するのであれば、もはや現状リーフ一択であると結論づけてしまって差し支えないのではないでしょうか?

税額控除を適用すれば、実質リーフを216万円で購入可能に

値下げの真の目的は、アリアの販売台数アップのため?

このように、今回北米市場においては、いまだかつてないほどに日産がリーフを大幅値下げし、その低迷する販売台数を挽回しようという考えが見て取れますし、

もしかしたらその販売台数は一定の上昇度合いを見せ、Boltに迫るような販売台数を達成する可能性もありますが、

個人的には、今回の日産リーフの大幅値下げというのはただ単純に、リーフを販売促進するためだけではないのではないかと考えていて、

やはり日産が販売台数を稼ぎたいのはリーフではなく、北米市場においては2022年度中の発売とアナウンスされている、フラグシップクロスオーバーEVのアリアであり、

ただ単に、そのアリアが発売されるまでの繋ぎ的な意味ではなく、

さらに、今の内に価格競争力の高いリーフをラインナップしておくことで、日産の電気自動車に注目が集まり、

リーフ目当てにディーラーに行ってみると、アリアも販促され、

もちろん逆に、アリアを目当てに日産のEVを調べてみると、非常に安価な電気自動車であるリーフもラインナップされ、

その潜在的な購入層を広げることができる、ということなのです。

Nissan Ariya

さらにその上、現在電気自動車に超積極的なバイデン政権が就任したことによって、そもそもの電気自動車に対する注目度が上がってもいますので、

ここで多少無理をしてでも価格競争力を引き上げておけば、その電気自動車の流れにあやかって、

リーフを始め、その後に続くアリアの販売台数にも、巡り巡って長期的に結果が現れるポテンシャルを秘めているのではないか、ということですね。

アメリカで最も安いEVとしてどこまで販売台数を伸ばせるか

何れにしても、今回の日産リーフの大幅値下げによって、

確かに電気自動車としてのスペックにはほぼ変更がないものの、価格競争力はかなり高まり、

現在アメリカ市場で販売されている車種の中で最も安い電気自動車ともなりましたので、

果たして大幅値下げによって、どれほどその販売台数を挽回することができるのか、

そして、日産の本命であり、北米市場においては40000ドル、日本円にして438万円から購入することができる、

クロスオーバーEVのアリアの販売台数をどこまで伸ばすことができるのかにも、俄然注目していきたいと思います。

From: Nissan USA

Author: EVネイティブ

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