【アウディの電動化が本気すぎ】モデルチェンジ後のe-tronがテスラに匹敵の600kmを達成へ

e-tron(イートロン)

アウディのフラグシップ大型電気自動車SUVであるe-tronが、来年である2022年中にも大規模なモデルチェンジが行われ、

その航続距離をなんと1.5倍以上も向上させる可能性が報道されました。

アウディ、内燃機関車捨てるってよ

まず今回のアウディに関してですが、以前にも解説している通り、なんと5年後である2026年からは、新たなモデルを全て完全な電気自動車として発売

つまり、2026年以降、既存のガソリン車やディーゼル車、ハイブリッド車、さらにはプラグインハイブリッド車として新車を導入することを終了するという、

アウディの歴史に残る大きな決定を下していて、

さらに既存モデルの内燃機関車についても、どんなに遅くとも2033年ごろにその発売を完全終了する、

要するに、アウディの内燃機関車の最新モデルを購入することができるのは、たったの5年後である2026年まで

そして、アウディ最後の内燃機関車を購入することができるのも、たったの12年後である2033年までということになりましたので、

特にアウディの内燃機関車を今後も購入したいという方については、そろそろそのアウディ最後の内燃機関車の購入計画を立て始めても、全く早すぎることはない、という、とてつもない電動化の流れとなっています。

Audi’s CEO Markus Duesmann

そして、その強力に電動化を推進しているアウディ初の電気自動車であり、

発売されてから数年が経っている中においても、今だに同セグメントにおいて圧倒的な販売台数を維持しているフラグシップ大型SUVであるe-tronに関してですが、

なぜそれほどまでに人気があるのかという点として、最も可能性が高いのが、その電気自動車としての質の高さであり、

特にその充電性能については、充電残量80%程度まで、最大充電出力である155kWという高出力を維持することができ、

その80%充電するまでにかかる時間も、25分程度という圧倒的短時間で完了させることができ、特に電気自動車用の急速充電ネットワークが大陸全土に普及しているヨーロッパ市場においては、

その充電性能が高ければ高いほど、その充電ネットワークの恩恵を受けることができますので、やはりそのe-tronを積極的に選択するユーザーが多いのではないかと推測することができるのです。

From: Fastned

e-tronのモデルチェンジはパワートレインの刷新にまで踏み込む

そして、そのe-tronについて今回新たに明らかになってきたことというのが、来年である2022年の後半にもフルモデルチェンジが行われるという情報となっていて、

まず大前提としてこちらの情報は、海外の自動車メディアであるイギリスのAUTOCARというメディアが、アウディの内部情報として説明しているだけであり、アウディからの公式情報ではないものの、

その車齢の長さだけを鑑みても、やはりモデルチェンジが近いのではないかと推測することができるとは思います。

そして、そのモデルチェンジというがかなり大規模になるという点であり、

現在搭載されているバッテリーパックやモーターなどの主要パーツを全面的に改良し、もちろん内外装についてもかなりの改良を加えてくるとも説明されていますので、

やはりそのアウディのフラグシップモデルでありながら、根強い人気を持つe-tronに対して、よりリソースを割いてきたという点は非常に期待することができるのですが、

From: AUTOCAR

その中でも特に目覚ましいのが、そのバッテリーやモーターという、電気自動車としての質に直結するコアパーツを全面改良したことによって、その満充電あたりの航続距離が大幅改善したという点であり、

実はそのe-tronの、唯一であり、それでいて致命的な弱点でもあった、その電費性能の低さゆえの満充電あたりの航続距離の短さという点によって、

国土が比較的狭く充電ネットワークが発達しているヨーロッパ市場以外の販売台数が、それほど伸びていなかったのです。

実際問題として、今回のe-tronは95kWhという大容量のバッテリーサイズを搭載しているのにも関わらず、

その満充電あたりの航続距離は、高速道路を時速100kmでクーラーをつけても達成可能であるというような、実用使いにおいて最も信用に値するEPAサイクルにおいて、

たったの357kmと、もちろん空力性能という観点で分が悪い大型SUVというセグメントには該当しますが、

それでも54.3kWhというバッテリーを搭載したミッドサイズセダンであるモデル3のEPAサイクルの航続距離である423kmよりも短いということで、

やはりその航続距離の短さで購入を諦めてしまう層も一定数いたのではないかと推測することができていたのですが、

モデル3スタンダードレンジ+よりも航続距離は短い

今回のモデルチェンジによって、その航続距離が欧州で一般的に採用される欧州WLTCモードにおいて、なんと600kmを達成してくるというもので、

こちらを最も信用に値するEPAサイクルに変換してみると、概算値とはなりますが、なんと534km程度にも達するのではないかと予測することができ、

現行の357kmと比較しても、その航続距離を大幅に向上させることに成功している見込みとなっています。

航続距離は最新型モデルXにも匹敵へ

ちなみにこの534kmというレベルであれば、その競合車種たちである、

例えばBMWが来年である2022年の春に納車をスタートする予定となっている、フラグシップSUVのiXについては、483kmですし、

テスラのフラグシップSUVであるモデルXは、最大579kmであったりもしますので、いよいよその弱点でもあった電費性能の悪さを競合車種と比較しても互角レベルにまで高め、

そしておそらくですが、その強みでもあった充電性能についてもさらに進化をさせてくることも間違いないですので、

もちろん現状でも競合を圧倒しているお膝元のヨーロッパ市場は当然として、

それ以外の北米市場などにおいても、十分に販売台数を伸ばすことができるのではないでしょうか?

アウディのEVはすべて日本でも購入可能!

何れにしてもアウディに関しては、完全に電気自動車に舵を切ることが確定し、それとともに、そのリソースを電気自動車に全振りすることによって、

今回のように、さらに電気自動車としての質をより高次元に、そして競合メーカーよりもより短期間で高めることができますので、

アウディがプレミアム電気自動車というセグメントにおけるリーディングカンパニーとなっていくのかもしれませんし、

そして、その質の高いアウディの電気自動車である今回のe-tronを始め、Q4 e-trone-tron GTなど、すべて我々日本市場でも購入することができるようになりますので、

その電気自動車としての質の高さを、実際の実証実験においても検証していきたいと思います。

From: AUTOCAR

Author: EVネイティブ