【bZ4X爆売れ中?】税制優遇撤廃でEV販売減速? トヨタbZ4Xなど日本製EVが躍進中? EV先進国ノルウェーの最新動向を徹底解説

EV普及動向

電気自動車のシェア率が世界最高である北欧ノルウェー市場における最新のEV普及動向が判明しながら、ノルウェー国内で人気の電気自動車として、トヨタbZ4Xをはじめとする日本メーカー勢のEV販売台数が伸び始めているという朗報も含めて、

そのEV先進国家であるノルウェー市場のEV最新動向をアップデートします。

EV先進国家ノルウェーでは新車販売の10台に9台がEVです

ノルウェー市場では、政府の支援策や再エネ発電量の豊富さから、電気自動車の普及が進んでいます。しかし、2023年のバッテリーEVおよびプラグインハイブリッド車の販売台数は、一定の水準で頭打ちになっているように見えます。1月と2月は前年を下回り、3月は前年を上回るものの、4月はほぼ前年と同じレベルです。これにより、ノルウェー市場において電気自動車の販売台数が飽和状態にあると考えられます。ただし、今後の政策や技術の進歩、インフラ整備などの影響で変化する可能性もあります。

ノルウェー市場では、電気自動車の販売台数は停滞しているように見えますが、新車販売全体におけるシェア率では9割を超えており、特にバッテリーEVが圧倒的なマジョリティを占めています。2023年4月の電気自動車シェア率は歴史上最高の91.1%で、その中でもプラグインハイブリッド車の販売台数は減少しています。

この状況から、バッテリーEVの販売台数はシェア率100%を目指して着実に伸び続けていると言えます。ノルウェーの2025年までの新車販売における内燃機関車の販売禁止というアグレッシブな目標も、現実味が出始めています。

ノルウェー市場では、EV普及のため税制面での優遇措置が実施されていました。しかし、2023年からは税制優遇措置が大幅に見直され、バッテリーEVに対しても重量税と付加価値税が課されることになりました。

具体的には、500kgを超えるバッテリーEVに対して1kgごとに12.5クローネが加算される重量税が導入され、さらに50万クローネを超えるバッテリーEVには、超えた分に対して25%の付加価値税が課されることになりました。

この税制改正により、車両重量の軽量化やコストパフォーマンスがEV購入の際の大きな指標となってきています。例えば、モデルYパフォーマンスは税金が比較的低く抑えられていますが、トヨタbZ4Xや日産アリアでは税金がかなり高額になることが予想されます。

このように、税制改正がEV市場に与える影響が大きく、今後の動向に注目が集まっているため、ノルウェー市場の電動化動向が取り上げられているのです。

ノルウェー市場では、2023年にバッテリーEVへの税制優遇が撤廃されることで、内燃機関車とのコストメリットが低下し、バッテリーEVのシェア率が下がると予想されていましたが、実際にはシェア率は上昇しています。これは、ノルウェー人が電気自動車を選ぶことが一般的になっているためと考えられます。

bZ4X・アリア販売の好調ぶりには注意も必要です

2023年シーズンのEV販売ランキングでは、日本メーカーの新型EVが健闘しており、トヨタbZ4Xが第3位、日産リーフが第8位、日産アリアが第14位にランクインしています。

一方、テスラモデルYの販売台数は圧倒的で、フォルクスワーゲンID.4とID.5の販売台数の4倍程度を記録しています。モデルYは、競合車種と比較しても125万円も安く、世界最高水準のEV性能を持ち、独自の急速充電ネットワークであるスーパーチャージャが利用可能です。さらに、重量税や付加価値税もほとんど支払う必要がないため、ノルウェー市場でのモデルYの人気は非常に高いと言えます。

確かに、日本メーカーの新型EV(日産アリアとトヨタbZ4X)がノルウェー市場で善戦しているという観点については注意が必要です。これらの車種は、2022年末から本格的に納車がスタートしたばかりであり、ディーラー配備や初期オーダー分が現在進行中です。

2023年前半までの販売台数が、すでに長い期間販売されているID.4やIONIQ5よりも低いと、おかしな状況となります。したがって、日本メーカーの新型EVの真の需要を見極めるためには、2023年後半以降の販売台数を注視する必要があります。実際に、最近の4月度単体の販売台数では、bZ4Xが大幅にランクダウンしています。

今後の販売動向にも注目が必要ですが、ノルウェー市場においては、2023年シーズンもバッテリーEVのシェア率が増加し、一部の格安車以外はバッテリーEV一択であることが明らかになっています。新たな税制のもとで、モデルYが圧倒的なシェアを維持しています。

ノルウェー市場というEVのレッドオーシャンで、日本メーカーが2023年後半以降も販売台数を維持できるかどうか、または販売台数が減少してしまうか、今後のEV動向に引き続き注目が集まります。ノルウェー市場はEV普及の最先端にあるため、その動向から今後の世界的なトレンドを予測することができるでしょう。

From: OFVEU-EVs

Author: EVネイティブ