【EV充電トラブルで○されるかも、、】アメリカEV充電ステーションで銃撃事件発生:EV普及に伴うEV充電待ちの順番問題とは

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アメリカ・コロラド州でテスラオーナー同士が充電ステーションで口論となり、銃撃事件が発生し、死者が出るというショッキングな事件について、充電器を巡るトラブルとその解決策について考察していきます。

充電ステーションでEVオーナー同士の銃撃事件発生

この事件は、テスラ専用の急速充電ネットワークであるスーパーチャージャーで発生しました。デンバー郊外のエッジウォーターにある駐車場に設置されたスーパーチャージャーで、2人のテスラオーナーが口論となり、銃撃戦が展開されました。

この事件で重要なポイントは、一方のテスラオーナーが死亡し、アメリカがいかに危険な国であるかを思い知らされることです。また、電気自動車の観点から注目すべきは、事件後に封鎖されたスーパーチャージャーで多くのテスラ車が充電中であったことです。

エッジウォーターのスーパーチャージャーは、最大250kW級の充電出力が可能なものの、設置台数は8基と少ないです。日本国内では大型充電ステーションと思われがちですが、北米市場では100基レベルのステーションが存在しています。

そのため、規模が小さいことによって充電渋滞が発生し、今回の銃撃事件へと発展した可能性が考えられます。

海外では1カ所に100基レベルの超巨大なスーパーチャージャーも存在

電気自動車の普及に伴い、充電渋滞が各国で頻発しています。充電待ちの列を最適に作り出す方法が問題となっています。ガソリンスタンドでは係員による誘導があるため問題が少ないが、電気自動車の充電器は無人であるため、充電待ちの列がトラブルに発展することがあります。

しかし、今回の銃撃事件は充電器に関するトラブルではなく、車両の距離によるトラブルが原因とされています。それでも、充電渋滞に関連するトラブルは日本でも起こり得ることです。

充電渋滞時にトラブルを避けるために、充電待ちの列を作る方法を明確にする必要があります。アメリカのような銃撃戦には至らないでしょうが、車両への暴力やオーナー同士のトラブルは考えられます。充電待ちの仕方を適切に設計することが急務となっています。

充電待ちの順番問題の解決方法はいくつかあるが、、

充電待ちの列が不適切に作られると、トラブルが発生することがあります。日本では充電待ちの問題解決に、サービスエリアの駐車スペース不足や高速道路の有料化などのハードルが高いことが特徴です。

効果的な解決策の一つとして、充電待ちの専用スペースを確保する方法が考えられますが、特に高速道路上のサービスエリアでは現実的ではありません。また、一旦サービスエリア内を進むと、元の駐車スペースに戻れないことも問題です。

充電待ち問題を効果的に解決する方法として、繁忙期に充電待ちの車両を整理する警備員の導入や、充電プロバイダーと自動車メーカーが共同で充電待ちシステムを構築することが挙げられます。警備員は、特に日中の繁忙期に配備することで効果が期待できます。

海外では、警備員の導入がすでに進んでおり、シーズンバイト的な形で雇用することでコストも抑えられます。充電料金に一回あたり300円程度を上乗せすれば、人件費をカバーできるため、効率的な解決方法と言えます。

日本においては、充電待ち問題の解決がより困難であるため、警備員の導入や充電待ちシステムの構築が、トラブルを回避し、EV利用者にとって利便性を向上させる重要な手段となります。これにより、充電渋滞によるストレスやトラブルを減らし、より円滑なEV利用が可能となることが期待されます。

IONITYでは繁忙シーズンの日中に誘導員を配備

確かに、充電待ち問題を解決するために、人材に依存せずシステムで対処するアプローチが望ましいです。その一例として、充電待ちシステムの構築が考えられます。充電器がすべて埋まっている場合、車両内部やスマホから充電待ちボタンをタップすることで、待ち順番を可視化し、充電可能状態になったら充電をスタートできる仕組みです。

ただし、この充電待ちシステムの導入には、新たなシステム構築コストがかかります。また、充電カードのみで運用しているユーザーに対応するため、充電プロバイダーと自動車メーカーが共同で開発する必要があり、システム開発の難易度が高くなります。

しかしながら、充電待ち問題を効果的に解決するためには、人材に依存する方法とシステム対策の両方を検討し、それぞれの利点を活用することが重要です。充電プロバイダーや自動車メーカーが連携して、充電待ちシステムを開発・導入することで、EV利用者の利便性向上とトラブル回避が期待できます。

要するに、充電待ち問題に対処するシステムの導入には、充電サービスを運営している自動車メーカーが最適で、テスラのスーパーチャージャーやヒョンデのe-pit、欧州最大の充電ネットワークIONITYなどが該当します。しかし、日本国内のイーモビリティパワーのような充電プロバイダーは、自動車メーカーとの関係が希薄で、充電待ちシステムの導入が難しい状況です。

イーモビの新型充電器「なんちゃって200kW充電ステーション」

日本の自動車メーカーの充電インフラへの関与が低いことが、充電体験の低さの原因となっており、これらの問題が解決されることは難しいと考えられます。

今回のアメリカでの充電ステーション銃撃事件は、充電器を巡るトラブルが原因ではなかったとされていますが、EV普及が進むにつれて、充電器を巡ったトラブルは避けられないと考えられます。

そのため、充電待ちの順番を明確化するシステムや誘導員の配置など、トラブルを回避するための対策が必要です。しかし、現状の日本の充電プロバイダーや自動車メーカーでは、充電待ちシステムの導入は難しいとされています。

特に、テスラスーパーチャージャーの充電待ち問題にどう対処していくかが、今後のEV普及において新たな課題となります。充電プロバイダーや自動車メーカーが協力して、充電待ち問題の解決策を模索することが求められています。

From: Denver 7Bayan Wang’s Twitter

Author: EVネイティブ