【購入前必読】レクサス初EV《UX300e》のアリアやモデルYにぼろ負けの航続距離&充電性能

UX300e

レクサスが現在グローバルで発売している初の電気自動車であるUX300eに関して、

その実際の充電性能を示すデータが第3者機関から公開され、スペックを大幅に下回るデータが明らかになってしまいました。

4年前の日産リーフと変わらない電気自動車としてのスペック

まず、今回のUX300eに関してですが、レクサスブランド初となる電気自動車となっていて、すでに我々日本市場を含むグローバルで発売が開始されているのですが、

その電気自動車としての質は決して高いとはいえず、

例えば、54.3kWhというミッドサイズ級のバッテリーサイズを搭載し、満充電あたりの航続距離が、高速道路を時速100kmでクーラーをつけても達成可能であるというような、実用使いにおいて最も信用に値するEPAサイクルで、おおよそ281kmというスペックになりますので、

例えばセグメントこそ違いますが、私が所有する40kWhのバッテリーを搭載した日産リーフのEPAサイクルにおける航続距離が、243kmですので、同じような運用イメージになると思われますが、

実用的な装備が標準搭載のXグレードで385万円から

以前の動画でも解説している通り、実際のオーナーによる検証事件の結果においては、この航続距離がカタログスペックを大幅に下回る結果となっていて、

乾燥しているハイウェイ上を時速90kmで一定に走行し、外気温が10度の状態で、満充電から0%の状態まで走行することができた航続距離が、205kmという結果となり、

From: Bjorn Nyland

例えば先ほど比較対象とした、日産リーフの40kWhバージョンも見てみると、

こちらもハイウェイ上を時速90kmで巡行してはいるものの、外気温が-3度と厳しい条件下で、しかも路面がウェットかつ、一部凍結している箇所もあったという、かなり厳しいコンディションにおいても、

UX300eとほぼ同様の200kmを達成してきていますので、

何れにしても、やはり今回のUX300eの航続距離が、スペックを明らかに下回ってしまっているということが伺えたと思います。

From: Bjorn Nyland
夏では245kmと、EPAサイクルをしっかり達成

航続距離だけでなく、充電性能も怪しいかも

そして、今回さらに明らかになってきてしまったことというのが、

電気自動車としての質においてもう1つの重要要素である充電性能に関しても、そのカタログスペックを下回る結果が出てきてしまっているということで、

こちらは、主にオランダやイギリス、フランス、最近ではドイツなど、ヨーロッパ市場において、超急速充電器の設置を進めている充電器管理運営企業であるFastnedが、

独自に様々な電気自動車の充電性能を検証するテストを実施していて、多くの電気自動車が、そのカタログスペック通りの充電性能を達成していますので、一定に信用に値する検証なのですが、

まず今回のUX300eの充電性能のスペックに関しては、レクサス側は最大50kWという急速充電出力に対応しているとアナウンスしていましたが、

その実際の充電出力はというと、その50kWというスペックにはほど遠い、最大35kWという低スペックにとどまってしまっているということで、

From: Fastned

しかもその出力は少しづつ低下しても行っているという、こちらは非常に厳しい結果が明らかとなってしまったのです。

最大43-44kW程度の出力を達成できているケースも

しかしながら、先ほどの航続距離の実験を行なった電気自動車YouTuberの、UX300eの充電性能の検証動画も参照してみると、

From: Bjorn Nyland

このように、最大43kWという充電出力を達成できているという結果も出ていますので、

まず公平を期すために申し上げれば、レクサス側がアナウンスしている、最大50kWという充電出力については、かなり近い数値を達成することができている、

と結論づけて差し支えないかとは感じます。

充電性能が安定しない理由は、ずばりバッテリー温度管理機構に有り

しかしながら、今回問題視したいのがその安定性という観点であり、例えば今回のUX300eのガチンコの競合車種である日産アリアをはじめとして、

実は2021年に発売されている多くの電気自動車に関しては、強制水冷機構と呼ばれる、バッテリー温度を最適にコントロールしてくれる機構が搭載されているのですが、

今回のUX300eに関しては、強制空冷機構と呼ばれる、エアコンによって冷やされた空気をバッテリーに吹き付けることによってバッテリー温度を管理する機構を搭載してはいるものの、

やはり内部からバッテリー温度を調整することのできる強制水冷機構には、その温度管理の性能では劣ってしまい、

したがって、外気温や高速走行を長時間続けた場合などにおいては、そのバッテリー温度を適切に管理できず、その安全性の確保のため、車両側が意図的に充電出力を制限してしまう挙動が想定されますので、

つまり今回複数の検証結果によって、その充電性能のテスト結果にこれほどまでの差が出てしまっているのは、やはり強制空冷機構の限界が、暗に示されてしまった結果なのではないか、ということなのです。

強制水冷機構搭載のアリアは、
3倍近い130kWという充電出力も許容可能

2021年にEVを買うなら、バッテリー温度管理機構はほぼマスト

このように、電気自動車における充電性能というのは、そのバッテリーの温度によって、その性能が大きく左右されてしまうという点が重要であり、

その問題を解消するために、2021年に発売されている多くの電気自動車については、バッテリーの温度管理機構、特に水冷の機構を導入していますので、

別に真夏や真冬における充電についても心配する必要がないのですが、

逆に今回のUX300eをはじめとして、水冷式でない温度管理機構や、そもそもこのバッテリー温度管理機構が搭載されていない電気自動車については、このような充電性能が左右されてしまう懸念があるという点を、

電気自動車購入の際の、1つの判断材料としてみることをお勧めしたいと思います。

何れにしても、今回取り上げたレクサス初の電気自動車であるUX300eの電気自動車としての質、特に航続距離や充電性能という点において、

やはり大きく疑問が残る電気自動車であるということが、実際の複数のユーザーの検証から明らかになり始めましたので、

私自身に関しても、このUX300eの航続距離や充電性能の検証実験をする機会があれば、データ収集をして情報発信していきたいと思います。

From: FastnedBjorn Nyland

Author: EVネイティブ

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