世界最大の企業であるアップルが電気自動車を生産するために、なんと日本のトヨタとパートナーシップを締結し、
2024年中にもアップル製電気自動車、アップルカーを発売するのではないかと報道されました。
アップルカー実現に向けて水面下の動きが活発か
まず、現在世界で最も巨大な企業である、テクノロジー企業のアップルに関してですが、
なんと、電気自動車市場に本格参戦するのではないか、ということで、
実はもともとアップルは、自動車市場への参入をかなり前から計画していて、
2014年には、プロジェクトタイタンというプロジェクト名で電気自動車の開発に着手しはじめ、
2019年には、電気自動車を発売するというタイムラインだったのですが、
残念ながら、2021年9月現時点においても、そのような話は一切出てきていない、
というのが、これまでのアップルの電気自動車開発の現状でありました。
そして、以前の動画において、そのアップルが電気自動車に搭載され、最もコアテクノロジーでもある、
バッテリー技術の開発も含め、電気自動車に対してコミットしてくるのではないか、
という、ロイターからのリーク情報を取り上げ、
現在アップルの主力商品であるiPhoneの受託製造を請け負い、しかも、電気自動車専用プラットフォームをすでに開発し、
テスラが電気自動車市場のiPhoneとなるのであれば、我々フォックスコンはアンドロイドのような存在になると宣言していた、
台湾のホンハイ精密工業、別名フォックスコンと協業するのではないか、という推測も解説していました。
ダイソンもソニーもEVを作ることができない理由
ちなみに本メディアにおいて幾度となく、電気自動車を生産するということは、世間で言われるほど容易ではなく、
その搭載バッテリーの質であったり、そのバッテリーマネジメント技術、そしてそれを大量生産するための莫大なインフラ投資、
というように、特に電気自動車の質を決定づけるバッテリー技術を高めなければならないですので、
ただ単に、電気自動車は部品点数が少なく参入障壁が低いので、
異業種からの参入がしやすいと言われているこの風潮には、懐疑的な立場を取っていて、
実際問題として、以前ダイソンが、この電気自動車市場への参入を表明し、開発に取り組んでいましたが、
結局はその計画は中止へと追いやられてしまい、
そのコストがどうしても抑えられなかった、とだけ説明されていますが、
個人的には、その車両コストに直結し、且つコアテクでもある、
バッテリー技術に本気でコミットすることができなかったからではないか、と推測しています。
ちなみに、一時期日本を騒がせた、ソニーの電気自動車であるVision Sに関しても同様に、
現在のソニーには、そのバッテリー技術に対する莫大な投資をする度胸がないと思っていますし、
そもそもソニーについては、自動運転時代におけるそれらのセンサー類であったり、
さらには社内のエンタメ空間を作り上げたりという、電気自動車の車両を生産するというところまで手を出すことはないのではないかと考えられますので、
何れにしても、その電気自動車市場への参入には、非常に懐疑的でもあります。
ただし、iPhoneを生産するフォックスコンに関しては、
下請けなどではなく、自身が電気自動車メーカーとなることを表明しながら、
すでに電気自動車開発で様々なメーカーとタッグを組み、いよいよその実際の車両生産工場などの建設もスタートして行ったりと、
何れにしても、アップルが設計したアップルカーを、ただフォックスコンが受託生産するという流れはなくなったと考えていいと思います。
トヨタ製アップルカーは実現する?
そして、そのような背景において今回新たに明らかになってきたことというのが、
そのアップルが、現在様々な自動車メーカーに対して、そのアップルカーとのパートナーシップを模索しているのではないかということで、
すでに、韓国のヒョンデグループであったり、それこそ我々日本メーカーの日産や三菱に対しても、アップル側がアプローチをかけ、
そのどの自動車メーカーに関しても、その事実を否定しなかったですので、
このことからも、やはり今回のアップルが電気自動車市場に本気で参入しようとしているのではないかと、推測することができていたのです。
また、今回アップルが水面下で交渉を進めているのが、
なんと同じく日本メーカーであり、世界最大級の自動車メーカーであるトヨタなのではないか、ということで、
こちらはDigiTimesという、台湾や中華系のテックメディアからの情報なのですが、
すでに8月中には、韓国のLGやSKグループとも提携の話を模索していたものの、さらに現在はトヨタとも話し合いを進め、
最終的には、その生産開始時期が2025年以降になるのではないかとも報じているのです。
それでは、この報道に関する私独自の見解に関してですが、
おそらくアップル側がトヨタ側に接触しているという話は、本当であるのかもしれませんが、
トヨタが実際にアップルと組んで電気自動車を開発するということは、まずあり得ないだろうと考えていて、
というもの、アップルに関しては、共同で開発するというよりも、
アップルが設計開発した車両を現状のiPhoneのように、受託生産してくれるメーカーを探している可能性が極めて高く、
したがって、そもそも今後モビリティカンパニーを目指しているトヨタが、わざわざアップルの電気自動車を受託生産するだけで、
そのアップルカーを開発することによる、異業種から見える電気自動車への知見、
さらには自動運転技術やソフトウェア技術を全く取り込むことができず、
まさに、アップルカー製造の下請け企業に成り下がるだけですので、
わざわざトヨタが此の期に及んで、アップルカーの受託生産を受け付けることはあり得ないのではないか、ということなのです。
FoxconnとXiaomiの動向には特に注目
何れにしても、この直近でアップルに関しては、メルセデスのエンジニアを引き抜いたりなど、自動車メーカーからの引き抜きを活発化させてもいますし、
何よりも、アップルと同じ立場である、異業種からの電気自動車市場への参戦が、ここにきて急加速している状況でもあり、
世界最大の企業であるアップルが、今後訪れる電気自動車100%時代において、みすみすこのチャンスを逃すはずはありませんので、
特に今回のトヨタとの提携関係に関わらず、今後もそのアップルの電気自動車市場への動向、
および、アップル以外の、今回で言えばフォックスコン、さらにはスマホ業界のXiaomiなど、
異業種からの参戦の動きについても、同時に注視していく必要がありそうです。
From: Digi Times, via Mac Rumors
Author: EVネイティブ
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