【日本人必聴・EVガラパゴスが日本を滅ぼす理由】EV開国を迫る黒船EVが日本市場トップの販売台数

EV普及動向

直近である6月度の日本市場における、電気自動車の販売台数の速報値で、

ついに日産リーフを超える販売台数を達成した電気自動車がこの日本市場でも誕生し、その日本の電気自動車市場のトレンドが大きく変化する可能性が浮上しています。

かつてはEV先進国の一角を成していた日本

まず、今回の我々日本市場における電動化の歴史に関してですが、今から10年以上前である2010年の12月に、世界初の本格量産電気自動車である日産リーフを発売し、

数年前までは、事実上この日産リーフが日本市場の電動化を牽引していた唯一の電気自動車であると言っても過言ではなく、

やはり世界初の本格量産電気自動車、特に大衆車セグメントとして、その存在意義は非常に大きかったわけなのです。

さらに、その初代リーフの後継モデルとして、2017年の9月から発売がスタートしているのが現行型のリーフであり、

良くも悪くも普通のスタイルとなったことによって、より一般層でも購入しやすい電気自動車となり、

実際問題として、その日本市場における電気自動車の販売台数の変遷を見てみても、そのリーフのモデルチェンジに合わせて、日本全体の電気自動車の販売台数も上昇し、

新車販売全体に占める電気自動車の販売台数の割合を示す電動化率が3%程度と、確かにまだまだ圧倒的少数派ではあったのですが、

この流れが続いていけば、今年である2021年などでは、その電動化率は7-8%程度、もしかしたら10%の大台に迫っているのではないか、

つまり、4年前の電動化率の上昇度合いであれば、今頃新車販売の10台に1台は電気自動車となっていても全く不思議ではなかったということなのです。

順当な成長を遂げているEV先進諸国

実際問題として、先進国と言われている日本市場と同じく先進諸外国の電動化の変遷を見ていきたいと思いますが、

例えばイギリス市場に関しては、そのターニングポイントとしている2017年における電動化率は概ね2%程度

つまり日本と似たような電動化率であったわけで、そして、今年である2021年度における電動化率を見てみると、特に際直近である6月度の電動化率は、

31981台もの電気自動車を販売し、17.2%と、すでに新車販売全体の6台に1台以上が電気自動車にリプレイスされているとイメージしていただければ、

やはりその4年間というタイムスパンで、この程度の電動化率にまで達する国が存在するということが見て取れると思います。

さらに我々日本市場と全く同様に、並み居る自動車メーカーが存在し、同じく自動車大国であるドイツ市場の電動化率に関しても、

その2017年当時は2%弱程度と、むしろ日本市場の方がその電動化率という観点でややリードしているくらいであったのですが、

直近である6月度の電動化率はというと、なんと23.6%と、歴史上2番目に電動化率が高かった月となり、

つまり新車販売全体のうち、4台に1台近くが電気自動車であったということになりましたので、

このように先進諸国というのは、来たる完全電気自動車時代に向けて、その電動化率を着々と上昇させているわけなのです。

衰退への道を進むEVガラパゴス日本

それでは我々日本市場において、一体その電動化率がどれだけ進化しているのかを見ていきたいと思いますが、

まずその直近である6月度の電気自動車の販売台数は、3623台という販売台数を達成しましたが、その電動化率はというと、1.9%と、

2017年時における3%程度という水準から成長はおろか、現状維持すらできず、むしろ衰退してしまっているという、先ほど比較した先進諸国である海外市場と比較しても、

この点からも、明らかにガラパゴス化してしまっているということが、データから見て取れるということなのです。

ただし今回の1.9%という数値というのは、昨年である2020年の12月度に記録した2.3%に続く数値であり、

その前はというと、2018年の9月度に記録したジャスト2%にまで遡らなければならず、

このように見てみると、確かに衰退してしまっていた電動化率が、ようやくその加減を脱出し、

再度その3%という4年前の電動化率に復帰している道半ばであるというような、ポジティブな捉え方も可能かとは思います。

何れにしても、現在世界では第一次電気自動車戦争が勃発していると本チャンネルでは表現していますが、

少なくともガラパゴス衰退国家である我々日本市場においては、今だに新車販売のうち50台に1台以下しか電気自動車にリプレイスされていないという、

電気自動車戦争のせの字も聞こえないような内燃機関車平和国家として、今後もガラパゴスに歩みを続けるものと思われます。

日本のEV人気車種ランキングはこれ

次に、その日本市場における電気自動車の人気車種ランキングについても見ていきたいと思いますが、

まずはマツダが発売している初めての本格量産電気自動車であり、SUVセグメントのMX-30が驚愕の10台と全く売れていないという現状であり、

そもそもこのMX-30の国内年間販売台数の計画が500台、つまり月間にして40台程度を予定していましたので、

その量産とも呼べないほどの低水準な計画よりも売れていないということは、おそらく全く人気がない、もしくは販売を務めるディーラーが全く販売促進する気がないかの2つであるとは考えられるでしょう。

MX-30は視認できないほどの低水準

また、ホンダ初の中国市場以外に展開する電気自動車であるHonda eに関してですが、36台と、こちらも残念なことに、このグラフで視認することが厳しくなり始めているくらいの低水準に留まってしまっていて、

特にその販売台数が減少傾向にあるという点は、マツダMX-30と同様に、そもそもの人気がない、

もしくは販売店が積極的に営業活動を行なっていないかのどちらかということになり、その販売台数が大きく復調することは考えにくいでしょう。

そして、日本の電動化を牽引してきた日産リーフに関しては203台と、こちらの2019年度からの販売台数の変遷を見ても、その販売台数は風前の灯火となってしまっていて、

この数値はというと、新型コロナウイルスによる第一次緊急事態宣言が発令中であった2020年の4月に記録した300台という数値よりも低い水準ともなってしまっていますので、

もはやこちらのリーフに、日本の電動化を牽引していくパワーは残されていないということがお分かりいただけると思います。

そして、そのリーフを抑えて日本市場で最も人気の電気自動車に君臨しているのが、テスラ車ということで、

実はその前の5月度において、歴史上初めて日本市場ランキングトップに躍り出てはいたのですが、

実際問題として、そのテスラ車の販売台数はおよそ593台と、リーフの実に3倍近い販売台数を達成することになりましたので、その結果がまぐれなものではなく、

完全に日本トップの電気自動車としての地位を確立し始めたことが証明されたと思います。

ちなみに、こちらの593台という数値というのは、そもそもテスラ全体の販売台数ではなく、輸入車のその他の項目の数値でありますので、

全てがテスラ車の販売台数とは言い切れないという点、

さらに、テスラが現在発売しているモデルS、モデルX、そしてモデル3の3車種の合計ということで、

現状日本市場には新車としてモデルSとモデルXが輸入されていないという点を考慮すれば、この593台のうちのほとんどが、

直近で大幅値下げが断行されたミッドサイズセダンのモデル3ということになりますが、3車種の合計数値ということも同時に押さえておくべく数値であるとは思います。

第三四半期の販売台数予測はズバリ1500台

そして、そのテスラ車の日本市場の販売台数のみにフォーカスしてみると、

やはり売れ筋のモデル3の登場以降、その販売台数が急激に増加していることが一目瞭然ではありますが、

その月間ベースでの販売台数の伸びという観点では、昨年である2020年末に記録した704台という数値を超えることができていませんので、

その販売台数の伸びという観点でやや鈍化しているのではないかと思われた方もいるかもしれませんが、

テスラの納車体制というのは四半期ごとの数値を追っていく方が正確であり、

例えば、2020年の第四四半期における販売台数の合計は、775台であったのに対して、

この直近の6月を含めた2021年第二四半期の販売台数の合計は、なんと1156台と、1.5程度の伸び率を達成してもいますので、

間違いなくその販売台数が、この電気自動車発展途上国である日本市場においても、上昇していることがお分かりいただけるのではないでしょうか?

ただし、以前の5月度の販売台数を解説した際に、私独自の予測値として、この6月度の販売台数が900台程度の達しているのではないかと推測していましたが、

残念ながらこの予測については大きく外れ、593台に留まり、

その四半期の合計である1350台程度という予測値にも達することはなかったという結果とはなりました。

よって、すでに納車が始まっているこの7月から9月までの第三四半期において、どこまで販売台数を伸ばすことができるのか、

個人的な推測としては、今月である7月から、100台、600台、800台と、合計して1500台という販売台数を達成することができるのではないかと推測していますが、

この数値を達成することができるのかにも同時に注目していきたいとは思います。

日本の補助金が海外EVに流出してます、、

何れにしても、我々日本市場というのは電気自動車という観点で、

数年前までは世界の先進諸国と肩を並べるほどの販売台数を達成していたという、電気自動車先進諸国のうちの一国であったのですが、

現在ではその電動化を牽引していた唯一の希望であるリーフの凋落が目覚ましく、それとともに、電気自動車市場も衰退の一途をたどっていたのですが、

いよいよアメリカで開発設計され、中国で製造されている、

つまり、日本人のお金が完全に海外に流出してしまうテスラの販売台数の急増によって、日本の電動化が再度上昇する機運が高まってきているという、

日本からしてみると、手放しには喜べない電動化状況でありますし、

もちろん現在最大80万円という電気自動車購入に対する補助金というのは、テスラをはじめとする海外勢の電気自動車にも全く同様に適用されていますので、

早く日本メーカーからテスラの電気自動車よりも販売台数を上回る電気自動車を発売し、日本人にお金が落ちる形で、

世界の電動化に追随する環境を構築する必要があるのではないでしょうか?

From: 日本自動車販売協会連合会JAIA

Author: EVネイティブ

コメント

  1. オダマキリコ より:

    日本のEVが全くお話にならない性能で、その性能の割には異様に高額であることからして、残念ながらテスラには全く歯がたたないのでは ないかと思います。
    私の皮膚感覚ではテスラは別格。リーフも運転したことはありますがワクワクしない。今度は出来れば最新のバッテリーが搭載されたモデル3をと思っています。一時家族がモデルSを所有していたこともあり、もう一度あの自動運転のポヨンという音を聞きたい、何よりEV特有の滑らかな走りを楽しみたい。自動運転技術が搭載されていてあの値段、それにアップデートもできるなら!
    もう還暦に手が届く私には最後の車だと思うので、最後の車であればテスラ一択です。
    多分あと30年先の世界は見ることができないと思うのですが、その時世界を圧巻しているのはテスラではないかなぁ。
    そんな車に日本がかなうのでしょうか。
    補助金、その為に太陽光発電の屋根にしました。本日のNHKニュースでは太陽光発電のコストが下がっているそうですね。太陽光バックアップの為の金額は入ってないので正確ではないかもしれないが、原発を抜いてNo. 1になったそうです。ますますEVの時代です。

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